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Transkript

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Vol
.VIII
. No.2
第 8巻 第 Z号
THE BULLETIN OF JAPANESE
SOCIETV OF PHVCOLOGV
昭和 3
5年 8月 A
u
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s
t1
9
6
0
目
珪藻類図説
次
(
2
) … …・・・ ・
… ・・ …
・ ・
・…..
.
..
.
..
.
・
. ・
-…津村 孝平 3
3
H
時 間 続
コンブ類に着生する動縞物について(l
I)… ・ ・
-一 …・・…・ ・ 山
俊 一
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本 邦 産 Dra
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sにみられる薬常形態について・・…秋
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3
H
H
山
優
真正紅藻類の比較形態発生学的研究
…・…… ー
・ 篠原 千種目
1. エナシダジア とケブカダヨアの胞子発生
猪野俊平
人工海水による “アサクサノリ" …・
・ …・
・ ・
…
・ ・
・・…..
.
・
.. 寺 本 賢 一 郎
培養につい て のこ三の知見
木下祝郎
6
6
海藻苅弱.
.・ ・
.
.
.
.
.… … …・
・・
・
…
.
.
.
・ ・
.
.
.
.
.
.
..…… ・
・・
・久 内
7
1
H
H
コンブの種類鑑別に役立つ呈色反応について ………… ・
・…… 時
回
千葉大学文理学部銚子臨海研究分室 ・
・ … .・
. ・・
・
・・
・
・・
・-…西
国
H
新
著紹
清孝
7
4
誠 7
6
線
介
ブルノ ー
・ ν ュスニッヒ箸: 原生植物のハンド ・ブ ッ ク 第 2巻
生物学,医学および農学の人々のための,下等績物の比較
形態学的および生物学的記述
学会録事
.
.
.
…・
.
.
.. 7
6
… 一一 .
. . … 一 … … -… …-…ー ……・・・… .
..…一
日本藻類学会
JAPANESESOCIETYOFPHYCOLOGY
7
8
日 本藻類学会 々則
・
、
J
第 1条 本会は 日本務類学会と称する 。
第 2条
本会は藻学の進歩普及を図り ,併せて会員相互の連絡並に親雄を図ること
を目的とする。
第 3 条 本会は前条の目的を達するために次の事業を行う。 .
1
. 総会の開催 (年十回)
2
. 藻類に関する研究会,講習会,採集会等の開催
3. 定期刊行物の発干J
t
4
. その他前条の目的を逮するために必要E
な事業
第 4条
本会の事務所は会長のもとにおく。
本会の事業年度は 4月 1日に始り ,翌年 3月 31日に終る。
第 5条
第 6条 会員は次の 3穫 とする n
1
. 普通会員(藻類に関心をもち ,本会の趣旨に賛同する個人叉は団体で,役員
会の承認するもの)
。
2
. 名誉会員(談学の発達に貢献があり,本会の趣旨に賛同する個人で,役員会
の推泌するもの)。
3
. 特別会員(本会の趣旨に賛同し,本会の発展に特に寄与した個人又は団体で,
役員会の推成するもの)
。
第 7 条 本会に入会するには,住所,氏名(団体名).職業を記入した入会申込書を
会長に差出すものとする。
第 8 条 会員は毎年会批 300円を前納するものとする。但し,名誉会員及び特別会
員け、会費を要 しない。
第 9 条 本会には次の役員をおく。
会 長 1名
。
幹事若干名。
評議員若干名。
役員の任期は 2ヶ年とし重任するととが出来る。但し,都議員は引続き 3期選出さ
れることは 出来な い。
役員選出の規定は別に定める。(附則第 1条 第 4条)
第 10条 会長礼会を代表し ,会務の全体を統べる。幹事は会長の窓を受けて日常の
会務を行う。
員
会
を
1
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.
こ
ア1
,.会の要務に関 し会長の治聞にあづかる。評議
第 11条 評議員は訴訟
員会は会長が招集し .また文書をもって これに代えるととが出来る。
第四条
本会は定期刊行物「藻類」を年 3回刊行し,会員に無料で頒布する。
(附Jl
l
j
}
第 l 条 会長は総会に於いて会員 '
=
1'
より選出される。幹事は会長が会員中 よりこれ
を指名する。
評議員の選出は次の二方法による。
第 2条
1
. 各地区別!
仁会員中 より選出される。その定員は各地区 1名とし ,会員数が 50
名を越える地区では 50名までごとに 1名を加える。
2
. 総会に於いて会長が会ご出より若干名を推薦する。但 し
, その数は全言平議員
/
3を越えることは出来ない。
の1
は次の 7地区とする。
地区望日j
北海道地区。東北地区。関東地区(新潟,
長野,山梨を含む)。中部地区(三重を含む)
。
4
近畿地灰。中国 ・ 四国主~.灰 。九州地|又 (ìq ' 織か合計)。
第 3 条 会長及び幹事は評議員を兼任することは出来ない。
第 4条
地区選出の評議員に欠員を生じた場合は,前任者の残余期間,次点者をも
って充当する 。
第 5 条 本会則は昭和 33年 10月 26日より施行する。
正誤表
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(コシプ類 l
こ岩生する動植物 (
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流 出 を 流 失 と す る。
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訂 正
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ホ ソ ク サ コ ク ム i / を ホ ソ ブ ヅ ー コ ケ ム i / と する 。
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Ecluoniaに着生する (
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α とする。
( 引用文 献は第 2~裂の終りにかかげる。)を木文末尾に移す。
持北大水路学部講師大石 :
1
2
一氏談。とする。
,
珪
類
操
津
説
図
村孝
(
2
)
平持
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特殊形態珪藻数例 (
1
時計皿を 2枚向 き合せたような形で無色透明。正面 は│略ぽ円形。その中
央から周縁!と至る 5~7 本あるいはそれ 以上 の放射状稜線があり ,
先ず中央
l出で , まもなく分岐し , おのおのが大体等間隔ζ
l開
から 3-4本が放射状ζ
きながら阿縁 K迷する。
ζ
の分岐点付近においては稜線が表面ζ
l強く盛り上
っている 。なお正面には 不顕著ではあるが微細な点紋がまばらζ
l散在し ,中
心の方に 幾分か'A'!と 存す る@正百J
Iの直径 4
0-50μ ,上下両読の中 心間の距離
2
0μ。稜線の分岐のしかたにはかな り個体差がある。
とと
K示した図は Nottirigham(
Maryland,U.S
.A.)産の化石 である。
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三友,特殊形
EULER,D
態珪藻数例 (
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.-Tafeln,Taf.LXX,Fig.4.
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後 横浜市立大学文迎学部生物学教室
- 1ー
部 類 第 8巻 第 2号
3
4
昭和 3
5年 8月
正面は類円形であるが往々少しく角張っ ているとともある。 正面 の中央
l
ζ類 円形の 広い平ら
な と ζ ろがあり , との部分は細かい点紋がまばらに存す
るが顕著ではなく , ほとんど 点紋がない乙ともある。この平らな部分よりも
外方は 1
3-3
0本ぐらいの稜線がある。
側面から見る と中央の平らな部分 は
帽子 (
h
a
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)状 K高くなっ ていて , 正面でその周囲に見えた部分は帽子のツパ
(ヒサジ)に該 当する部分であったことがわ かる。 正面 か らでは見 えなかった
帽子の筒 状部に当る部分にも稜線がある。また正面の中央の平らな部分の外
縁およびツパ状部の外縁 [
ζ は稜線の両端 l
ζ正面[と対して直角の方向 l
ζ 刺が存ー
するが ,
正面からで は 見 1ßíi~ い 。
乙乙 I r 示した標本 ではツパ状音ß を含めた直径
は3
2
μ である。
乙の珪藻は化石としてのみ知られ,通常見出されるものはみな乙
ζlζ 図
示したよう に,一方の殻のみになったものばかりである。本極は既存文献の
記載が明敵を欠いているので判定が難かしかったが,筆者は 上記の 文献 のほ
tPERAGALLO(
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てい る既知lの各産地数カ 所 (メ リー ラシド の No
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の化石珪藻の材料から本種を検出して単語プ レパラ ート としてあり ,こ 乙l
ζ
は 白木の材 料から得たものと して,青森市の大柳辺沢庄のものを示 した。 日
本産として新報告である。
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1
18
前種 l
ζ 近似していて注意しないと混同し易い。側面から見たとき筒状部
とツ パ状部の境界のととろで向状部が著しく縮れていることによって前額と
の区別ができる。正面から見たのみでは明確に区別するととは困難であるが
隠が甚だ狭まく
正面 から見 たと き中央の筒状部の周囲!こ見られるツパ状部の l
見えるので大体区別ができる。しかし関口数の大きい対物鏡で見るときは筒
状部の上端 とツパ状部 とでは 高きが異なるの で同一焦点深度の範囲 には入ら
ない からそれを別 々に観察する
ζ
とになり , ツパ状部は筒状部の総れたと乙
ろ に 若 い て い る の で ツ パ 状 部 の み に ピ シ トを合せて観察すれば筒状部の 上
端の倣は不鮮明となってツパ状部の幅もそう著しく狭くは見えない。なおツ
パ状古i
fの幅が(低倍率で)せ まく見える乙とにも個体差があっ て
,
-2-
筆者の単
津村珪務類図説
3
5
(
2
)
種 プレパラ ー トζ
l 作つであるものでは青森市大柳辺沢産のがせまく , 弘 前 市
ζ 図示したものは大杉1辺 沢 産 の も の で ツ
大 和 沢 産 の は 広 い 傾向 がある。 乙と [
3
μ, 結 れ た 部 分 の 直 径
パ状 部 の 直 径 四 μ, 筒状部の最も太い部分の直径 1
1
1μである 。
ヨリノペグワ
本穫は金谷太郎氏が秋田県平沢 ,寄延沢】:などの珪藻土の中から検出し
て最 近 命 名 し た も の で あ る が,S
t
e
ρhanogoniaという属は元来珪藻土の中か
ら化石として見出されるのみで現生種がなく , 1つ の 完 全 な る 分 類 学上 の 属
で あ る か, あるいは他の珪諜の休眠胞子 ζ
l すき.ないものかが未だ確実には判
っ て い な い の で あ る が,現 在 で は そ の 点 多 分 の 疑 問 が あ る が, 乙の属名で呼
St
.Hanzaωaeは前掲の St
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ぶより致しかたのないものなの で ある。
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る。しかし後 ζ
ど近縁のもので, そ れ ら の 形 状 を 多 少 変 改 す る と 本 種 と の 板 本 的 相 違 点 が 無
くなってしまうようである。
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正面から見ただけでは大休 日 •
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I似ている。
しかし本種
の立体的構造は磁頭円錐形であって ,正 面 の 中 央 の 類 円 形 の 部 分 は 高 倍 率 で
l 出入のある輪かく
注意して鏡検すると甚だ角張っているか, または不規則 ζ
をなしている。乙の外周にある放射状線のある部分は前掲の 2穫 で は い ず れ
もツパ状部であったが本穫では明確なツパ状部がなく , 円錐形の斜面にある
稜状線がツパ状部の如くに見えるのである。乙の円 ~!t形の n支頭部の輪かくと
稜状線の交点には各
付 属している。
1 本ずつの小刺があり
,時 l
ζ 小 刺!こは!民状のものが少し
しかし円錐形の基底の方の最外縁 [
ζ は小刺がない。
本種も既存の文献の記載が明旅を欠いていてli([実な判定が困難である
1
)俗に米内沢王主務土産地と言っているもの。
- 3ー
3
6
泌
類第 8 巻
~2 号
H日和 35 年 B 月
が筆者は既 に本穏の産地 と し て 知 ら れ て い る A
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ζ 本種 I
ζ 該当するもの はないと
認めた。 Pl
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.4は正面で ]
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デ Y マーク)の Mors注のもので ,
日g
.5は側面で Nottingham法のもので ,両者共に太い βの端は直径 30μ内
タト
で ある。
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自g
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正i
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iは円形で, その周縁と中心とが極めて僅かに向くなっている。 正面
の 周縁から中央に向って 25~30 本内外(一定しない)の稜線があって , 稜線
は低倍率で見ると周綾部の方が明瞭であるが 1
1
コ心部近くでは 不明瞭 となっ て
消失し て いるように見えるが, 関口数の大きい対物銃を用いて注意して 見る
と数個の 不規則で不完全な網目 状 になっている。筆者の
ζζ
に示 した標本で
は直径 1
4
μ で ある。文 }
I
j
kの記録 してい る図に は側面観的(梢や斜めに見た)
な図もあるが筆者の得た標本はいずれも一方の殺のみになっているもので初
め に記したように周縁 と中心部 とが僅かに高さが異なるだけで特に側面の図
を掲げても無意味と考えたのでそれは省略した。
本種は最近金谷太郎氏が背森県弘前 rl1 大和沢の 化 石珪Ei~として報告して
いる。 ?
在者も同所産の標本も持っているが, ことに 図示し たのは 背森市大柳
辺沢産の珪藻土から得たものであり ,乙のほか に S
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lには本租が既 [ζ産するととが知られていて
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有者は 上
号
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る 以前ー にこの 2j
J所の材料中 ζ
l本;mを見ている
記の日本庄の本穫の楳本をf
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安して日本産のものも木麗と決定した。
のでそれら と比1
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9,P.
lX
I
I
I,f
i
g.4~5 ; MOLLEH,Diat
.P
r
a
p
.,T
a
f
.Vl,L
i
n
i
e
g.8-11:T
a
f
.XXVIII,L
i
n
i
e3,F
i
g
.15~16 , 19-20;PELLETA
N,D
i
a
t
o
5,Fi
mees(
I
I
),p
_1
1
8,f
i
g
.3
7
4
;P
y
x
i
l
l
ad
a
n
i
c
a,津村・ 三友,特殊形態珪藻 数例
9
)
- 4ー
津村 : 珪 泌
類
図説
(
2
)
37
(
I
I
)
,p
.8,P.
lI
I,f
i
g
.2
8;[
誤認]KANAYA,E
oceneDiat
.Mt
.D
i
a
b
l
oa
r
e
a,C
a
l
i
f
o
r
n
i
a,p
.1
1
2,Pl
.V
I
I
I,
日g
.5-7,9t
S
c
i
.R
e
p
.TohokuU
n
i
v
.,SecondS
e
r
.,
Vo.
l2
8
.
)
正面は円形(三角形やだ円形に類似している乙とは先ずほ とんどない)
で側面から見た葦殻はロ ート 形に中央が著しく突出している。
正面には 5-
数本の放射状の稜線があって ,正面の周縁から生じて中央の ロート 形の先端
まで達している。稜線の聞のスペ ースは自然のままではとの部分が斜面であ
るため低倍率で大体の機子は見えるが高倍率では被殻を破かいしないと詳細
なる構造が観察できない 。故意、に破かいさせて扇形の破片として泊浸対物銃
で観察する と
, 稜線の聞には微小 な粒状の構造があり , 粒状構造は 1-数個
Jle:並んで直線または曲線をなして ,甚だ不規則であるが概して放射
ずつ 1チI
状になっている。また粒状構造の聞には正面の周縁から生じて中心の方 {ζ 向
っているが多少ゆるやかに湾曲し ,中心 まで達しないで中途で消失する線状
の無彫刻部がある。
正面の直径 40-60μ くらいが普通で, 筆者が乙
ζ[ζ 示
した標本では 6
0
μ である。
本種は }
u
t
l
a
n
dの Mors産の 化石珪藻として命名せられたものであり ,
筆者の標本もその産地の材料から作ったのである。
本種は従来の文献には S
te
ρhanogoniad
.としてあるが , 今回乙乙 ζ
l一
)
-16)の各珪藻はその一見した形状にはおのおのかなりの相
括して掲げた 4
違があるが分類学的には互にかなり近似した特徴をもっているのであって本
種は被殻の概形からいえば p
y
x
i
l
l
aであるが稜線が著しい点などを重要視す
t
e
t
h
a
n
o
g
o
n
iaとする乙とも考えられる。しかし S
l
φhanogoniaは正
ると S
l 広い平らな部分があるので M
astog
o
n
i
aと区別したのであるが,
面の中央 ζ
astogoniα とする
本穫を M
ζ
とはどう 三
与えても妥当でない。それで p
y
x
i
l
l
a
裂のもので稜線が明らかにあるものを P
t
e
r
o
t
h
e
c
aという属に一括する と都
合がよいので筆者はそうする乙と K した。 p
y
x
i
l
l
ad
.という学名は p
y
x
i
l
l
a
の属徴を広義 ζ
l 採った場合であるから無論根本的な間違いではないの で
, 余
り多くの属名を作らない目的ならばそれでもよい。
上ζ
l 掲げた文献の中で金谷氏のはその学名も , また金谷氏がその論文中
l
ζ引用している文献等はいずれも本種(乙乙 ζ
l 図示した珪藻)のであるが,
そ乙で金谷氏が図示解説している珪藻は乙
ζ[ζ 図示した珪言葉とは全く別種で
ある。それについては P
i
.carinifera の項を参 n~ されたい u
- 5ー
務 類 第 8巻 第 2号 昭 和
3
8
3
5年 8月
1
0
) P
t
e
r
o
t
he
c
as
u
b
u
l
a
t
aGRUNOW,1
881
.
Pl
.IV,
f
i
g
.1-2.
8
8
1,VANHEURC
K,S
y
n
.Diat
.Bel
g
.,Pl
.LXXXII1,b
i
s,f
i
g
.6;
GR
UNOW,1
MOLLER,Diat
.P
r
a
p
.,Taf
.VI,L
i
n
i
e5,F
i
g
.3
5
; WOLLE,Di
at
. N.A
.
, P.
I
LXV
,自 g.
1
9
被殺は円柱状で正面はほとんど円形である。上波は引延ばされた如く一
す
端が細くなっていて , ζ の納くなり初める附近から先端まで細い稜線が有ー
る
。
正面から見ると針状の中心部から周縁 I
C向って大体等間隔に 5-6本の
稜線がある乙とがわかる。
lは 1-2カ所
円柱状の部分ζ
'
C
節の 如 く
干i
lや太く
なっていると乙ろがあり , この部分の下殺はかえって細くなっていて,上下
両殻の壁の聞に間│療ができている。
また円柱部の長さは(太さに 比 して)か
!
4h
の延長線上にある
なり長短の個体変異がある。また針状部は円柱部の民殻 J
が,多少偏心していたり , また若干傾斜している乙とも多い。
.IV,
日g
.1は青森市大柳辺沢 j
宅の遊藻土から得たもの
乙こに図示した Pl
4
μ で, 乙の材料中には余 り普通ではないが甚だ稀と
で, 円柱部の直径は 1
.IV,f
i
g
.2は岩手県金田一村の 室長屋敷 j
l
fの珪藻 土
いうほどではない。また Pl
J
柱部の直径
から得たもので, 円柱部の太さに比して長さが著しく短.かい。jJ
は 20μであ り, 針状部の傾斜ならびに湾曲が著しい ζ となどにより低倍率
i
g
.1I
こ示したものと は悲 しく異なった磁の如くに見える。
で鋭検するとき f
s
pa
da(
BRUNetTEMP
主RE:Di
atome
e
sf
o
s
si
le
sdul
.
apon,p
.59,
たとえば Pt.
P.
I1
,f
i
g.7)にやや似ている。1::1本新報知。
1
1) Pte
r
o
t
h
e
c
ac
a
ri
n
i
f
e
ra(
GRUNOW,1
881
)
.
Pl
.IV,f
i
g.11~12
p
y
x
i
l
l
ac
ar
i
n
i
f
e
r
aGRUNOW,1881,VANHEURCK,Syn.Diat
.B巴I
g
.,Pl
.
LXXXIII,f
i
g
. 5-6; MOLLER,Diat
.P
r
ap
.,'
1
、
a
f
.VI
,L
i
n
ie5,F
ig.
12: T
a
f
.
i
n
i
e3,F
i
g
.24;CLEVE-EuLER,Di
a
t
.Schweden u
.Finnland,(
1
),
XXV
I
I
I,L
S
.93,T
a
f
.VI,F
ig.9;津村 ・
三友,特殊形態珪藻数例 (
I
I)
,p
.Pl
.I
I,
五 g27;
(
?)KANAYA,Eoc
eneDiat
.Mt
.D
i
a
l
コ
1
0a
r
ea,p
.5-7.
正面は類円形であって ,筆者の現在まで得たものでは正面が三角形やだ
円形などをなしているものは見られない。本麗もまた化石であって完全なる
形をなしているものはほとんどないから前種の如くにその全形は判っていな
Mも余り詳しい説明を加
いで, その 一端だけが化石として得られる。既存文 1
u
t
landの Morsの化石珪深として最初 I
C記載された
えていないが,本程は J
r
s
もので, その後その他の場所からも報告が多少 はある 。 それで活者は Mo
- 6ー
~Il 村.
珪潔
類
図説
3
9
(2)
の材料中から得た本種らしきもの多数の単種 プレ パラ ー トに就いて検討した
l細くなっている針状部の先端が磁
結果では,本語:を側面 から見ると円錐状ζ
形に終っ ていて , しかも
ζ
の先端部が僅かばかりが多少太くなっている。ま
l稜線の 下端ζ
l横ζ
l 1本の線が被殻を一周してい て
, 乙の線の
た多くの場合ζ
と ζ ろから各稜線が発している。ただし乙の 線は非常[とよく見えることと ,
余り顕著でない こととがある。注志しなければならぬ ことは P
t
.s
u
b
u
l
a
tα の
下殻では上殻の裾の縁が ζ の位置 で終 っ て い る の で , Pt
.s
u
b
u
l
a
t
aおよび
P
t
.c
a
r
i
n
i
f
e
r
aの両者の実物を見ていない者が P
t
.s
u
b
u
l
a
t
aの下殻の T
u
J
i片だ
けを見ると ,本種と誤認する可能性がある。
しかし Pt
.
s
ub
u
l
a
t
aの方には針
状部の先端が太くなっている 乙と は 全 く な い。 筆者がと
ζ
に示した標本 は
J
u
t
l
a
n
dの Mors産の化石材料から得たもので, 直径 1
6
μ である。
c
a
r
i
ni
f
計 α と P.
td
a
n
i
c
aとは正面のI
!
翁廓が前者は梢
金谷太郎氏は Pt.
や三角形,後者はだ円形である乙 とによって区別される旨を記している (
Sc.
i
.Vol
.2
8,p.110 ~113 , Pl
.V
I
I
I,
白g
s.3 ~ 9 )
Rep.TohokuUni
v.S巴condSer
P
t
.danica
は既に ~il 者が上 IC 図説したように ,
が
Pt.
c
a
r
i
n
ザe
raとは全く混同
f
i
g.
する筈のないほど全然異なった形態である。且つ金谷氏の掲げている図 (
5 ~ 7 および 9 ) は P t .
d
a
n
i
cα としてあるが, 筆者が P
t
.d
a
n
i
c
aの項に示し
た ものとは一見して別物であることが判ると 思 う
。
金谷氏の示している f
i
g
c
a
r
i
n
i
f
e
r
aの正面であるとして ,三角形であり ,f
i
g.
9は Pt
.
d
a
n
i
c
a
8は Pt.
の正面であるとし てだ円形ζ
l拙かれているが, 乙の正面の形状を無視すれば
c
a
r
i
n
i
f
e
rα として掲げている f
i
g.3 ~ 4 は多分 Pt . s
u
b
u
l
a
t
aで,
同 氏 が Pt.
P
t
.danica
c
a
r
i
n
i
f
e
1
'
aらしく思われるわ
C図 説 し た P
t.
s
u
b
ul
a
t
aも P
t
.c
ar
i
n
ザe
raも実物
ただし筆者は筆者が 乙乙i
として掲げている fig目 5 ~ 7 は Pt.
証拠として苦心して , それをスライドグラス上ζ
i垂直ζ
l立てて封じた単種プ
レパ ラー トも保存しであるの で その正面観を顕微鏡写真を用いて示そうとす
.IV,f
i
g
.11を見てもわかるように ,乙
れば で きない ζ とはないけれども ,Pl
2
5以下の 対 物 鏡 でな
のように細長いものを端面から 撮影するに は関口数 0.
いと物体側焦点深度が浅くて到底全形を明瞭に示すものは撮影できない。ま
たそのように小 さい関口数では略図程度の精度しか期待できないと思われ,
他の図がすべて凸版図である 所 へ僅かにそれだけのととで写真を挿入する手
数を避け て Pl
.IV,
白 g.1
2,とその 1聡図(模型図)を示して置いた。
1
2
) Pt
e
r
o
t
he
c
aa
c
u
l
e
ザ'
e
raGRUNOW,1
8
81
.
- 7ー
Pl
.IV,f
i
g.1
3
.
4
0
秘 主 日 第 8巻 第 2号
i
昭和 3
51
巨8月
VANHEURCK,Treat
.Dia
,
.
tp
.4
3
0,f
i
g
.1
5
1
;MOLLER,Diat
.P
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.
i
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i
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,F
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3
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l
l
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u
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nVANHEURCK,
XXVIII,L
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l
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.,Pl
.LXXXIII,b
i
s,f
i
g
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;CLEVE-EuLER,Di
at
.Schwedenu
.
Finnland,(
1
)
,S
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i
g
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a
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.VI,F
i
g
.r
;KANAYA,EoceneDiat.
Mt.Diabl
oa
r
e
a,Ca
,
.
lp
.1
0
9,Pl
.V
I
I
I,f
i
g
.1~2; G
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n
i
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s
i
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sfrom]
u
t
l
a
n
d(
I
I)
,Pl
.XIV
,f
i
g
.1~ 2.
被殻は柱状で 正面 の輪廓は円形である。柱状の端部が民殻輸の方向ζ
l幾
分か長昧を帯びた球状になり ,その先端 !
ζ
1 本の針がある。また球状部に は
5~6 本の稜線がある。また針の中途から球状部の周囲 lζ 向って薄い!院状物を
有する
ζ
とが多い。正而の直径は 1
3
μ である。
本種も 化石のみに見られるもので ,全形の完備したものは得られていな
い
。 また ζ れはむしろ 他 の珪藻の胞子 らしい とも思われているが,現在では
の珪藻は ]
u
t
l
a
n
dの Morsの
この学名で扱うよりほかはないようである。
ζ
化石珪藻として記載されたもので ,筆者が ζ
ζ に示したのも同所産の材料中
から得たものである。
1
3)Pte
r
o
t
h
e
c
aK
i
t
t
o
n
i
a
nα(
GRUNOW,1
8
8
1)
.
Pl
.IV,
f
i
g
.1
4
.
i
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t
.
P
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g
.1
3
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.XXVIII,Li
n
i
e3
MOLLER,D
4
;p
y
x
i
l
l
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t
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a GRUNOW,i
nVANHEURCK,S
y
n
.D
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.
F
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g
. 2,1
B巴1
9.
,Pl
. LXXXIII,
白g
. 1O~1l; WOLLE,D
i
a
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. N. A.,Pl
. LXV
,f
i
g
. 21
;
G
o
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i
o
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u
m,
?K
i
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t
o
n
.,Diat
.d
e
p
o
s
i
t
sfrom]
u
t
l
a
n
d(
I
I)
,P.
1XIV,f
i
g
.3
.
前種に似ているが先端ζ
l針状の突起がなく ,球状部がもっ と長 l
沫を帯び
ている。乙の珪藻も 化石のみに見 出さ れるもので完全なる形態を備えたもの
はほとんど見られない。ととに示した図も一方の殻のみのもの であるが,前
i
φhano
g
o
n
i
aも参照)の形状から推定すれば乙乙
穏(および前に掲げた S
[
ζ
掲げた図の上の方が末端であるはずであるけれども ,#種が 2殻組合わさっ
てい る場合はむしろこの末端の方で接着しているものを見ると とが多い。 ま
l掲げた S
t
e
ρhanogoniaHanzawaef
[類似し て
たとの珪藻はその概形が前ζ
惑がある。
いる J
しかしそれよりも被殻が薄い感じがする。
I
辺沢 j
主珪藻土の中から得られたもの で,球
ここに示したのは背森市大杉1
4
μ である。日本で新報告である。
状部の直径 (短径)は 1
1
4
)p
y
x
i
l
l
aa
r
n
e
r
i
c
a
n
aGRUNOW,1881
.
本種も 化石のみに見られるもので全形を備えた個体が得られていないの
- 8ー
津村珪藻類図説
4
1
(
2
)
みでなく ,文献の記載が甚だしく 不 明確な珪富!,:.の 1つであって,従来乙の学
名で図示さ れている珪藻は形態が甚だ しく相違し た ものを含ん で いる。 それ
らを全部同一学名で呼んでよい かどうか に筆者は疑問 を持って い るが, 乙の
学名で呼ばれている珪藻は余り普通には得られないので,文献のみによって
知っていて も実物を全然見てい ないか, あるいは 下 に掲げる数積の裂の中の
1~2 の型は見ているが , 全部を見ていない人が大多数であるらしい。筆者は
次ζ
l掲げるものは全部自作の単種プレパラー トとして保存しであるけれども
傾体数が少 ししかないので個体変異をくわしく調査するまでに至っていな
l学名だけが記されている場合は果してどの型のもの
い。文献を調べても単ζ
乙列挙する各型の項 ζ
f引用し
を指しているのかわからない場合がある 。乙乙 t
た文献はいずれも P.ameru
:
anaの学名に なっ ているが, その中から明らか
に次の各項の型のものであるととがわかるものだけを引用して置し
P
.americanaGRUNOWf
orma1
.
Pl
.IV,
f
i
g3
.
目
y
n
.Diat
.B
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l
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XlI
I,b
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,自g.3;
GR
UNOW,1881,VANHEURCK,S
i
a
t
.N.A
.
, Pl
.LXV
,f
i
g
.1
7
;MOLLER,Diat
.-Prap.
,Ta
f
.VI,L
in
i
e5,
WOLLE,D
F
i
g
.3
:T
a
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.XXV,Li
n
i
e8,F
i
g
.2
3
.
被殻は円柱状でその終端は円錐状ζ
l細くなっている。乙の円鋭部は少し
く偏心しているか, または僅か I
CI
{
助、
斜 または 膏曲し て いる。 乙の円錐部 とそ
c有する。円柱
れ K続いて円柱部の少しが透明で, その他は微細な点紋を密 t
0
μ。乙乙 ζ
l示した図は照明光来を細くし て対物鏡の有効関口数
部の 直径は 2
を下げて鏡検した図である。との型のものは既存文献ではカ Dフオノレ ニ アの
SantaMon
i
ca(
VANHEURCK)
, メリー ラ γ ドの Nottingham(
MOLLER)の化
石 珪 藻 と し て 記 録 さ れ て い る が, 筆者がこ乙に示したのは パ ージニア の
Richmondの化石珪藻である。
P
.am
e
1
'
i
c
a
n
aGRUNOWf
o
rmaI
I
守
P.
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i
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.
y
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.Diat
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l
g
.,Pl
.LXX
XlI
I,b
is,f
i
g
. 1~ 2; WOLLE,
VAN HEURCK,S
Diat
.N.A.,P.
lLXV
,
自g
.8,18;MOLLER,Di
at
.P
r
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e5,F
i
g
.
f
.XXJ
I
I,L
i
n
i
e8,Fi
g.1
3
5
:Ta
前掲のものに似てい るが,殻端ζ
l 2又ζ
I分岐した附属物がある。文献に
etersburg(
VANHEURCK
)
,B
o
l
i
v
i
aの
よれば との裂のものはパ ージニア の P
M
e
j
i
l
l
o
n
e
s(
MOLLER)
, 日本の仙台 (M
ゐLLER)から 化石として得ら れている。
BRUNe
tTEMP
孟RE(
Di
at
.f
o
s
s
.]
apon,p
.7
3)I
Cよれば口本の 北海道 または仙
- 9ー
4
2
台 2)
部 類 第 8巻 第 2号 昭 和 3
5年 8月
あるいはその両所から P
.a
m
e
r
i
c
a
n
aが得られていることになっ てい
るが, 学名 と文献だけが示されてい て
,
文献は VAN HEURCK, S
yn.D
i
a
t
.
.LXXXIII,b
i
s,f
i
g
.1-3とあり ,筆者の示している forma1および
B
e
l
g
.,Pl
I
Iとい う乙 とになるが,乙の 2者を区別してその両方共ζ
l見 出 したのか,あ
るいは何れ か一方だけを実際に は得ー
たが,不注意ζ
l文献だけ は両方を 引用 し
て しまっ たのか判らな い。筆者が ζ 乙ζ
l示 した図 は背森市大将1
[
辺沢産珪藻 土
オ才ワグワ
から得た もの で直径 1
2
μ である。
筆者 はまた弘前市大和 沢 i
庄 の珪藻土 か ら
も ζ の型のものと見てよ い ものを検 出 して 保存しであるが,大和沢産のもの
は先端が 3又ζ
l分岐していた形跡が見られる。両所共極めて稀ζ
l得られる 。
P
.a
mericanaGRm
叩 Wf
ormaI
I
I
.
P.
1IV,f
i
g
.6
.
MOLLER,Di
a
t
.
P
r
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.,T
a
f
.XXV,
L
i
n
i
e8,F
i
g
.2
4
;LAPORTEe
tLEFEBURE,
D
i
a
t
.r
a
r
e
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tcuri
e
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s,(
I
I
)
, P.
lXXV1II,f
i
g
.2
0
1;津村 ・
三友,特殊形態珪藻
数例 (
I
I)
,p
.8,P.
II
I,
自 g.26,2
9
乙の型のものは円錐形の頂端が短かい柄になって , その先が 2回以上 の
2又分岐をしている。筆者の標本では直径 2
7
μ である。乙の型のものはメ リー
ラ γ ドの Nottingham(
MOLLER)
,カ リフ オノ
レ
ニ アの SantaMonica(
LAPORTE
e
tLEFEBURE)の化石として記録がある。筆者が示した図は Nottinghamの化
石で余り普通ではないが極めて稀という程ではない。筆者のいままで得たも
のでは乙 の型が最も多い。
P.americanaGRUNOWf
or
maIV
.
P.
I1V,f
i
g
.4-5.
MOLLER,D
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P
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.V1,Li
n
i
e5,F
i
g
.4:Taf
.XXV,Linie8,F
i
g
.
2
5
.
乙の型は被殻が鞘や細く ,先端が著しく長い柄になっていて , その先が
2回以上 の 2又分岐をしている。筆者の標本では直径 12-19μ である。文献
によればメ リー ラシ ドの Nottingham(
MOLLER)の化石として記録されてい
る。筆者の図示したのはメ リー ラシ ドの Cal
v巴r
tCountyの化石として検 出し
保存しである。また PANTO
C
SEKが B
e
i
tr
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s
s
.B
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l.
lUng.(
1
),
Taf
.XXVII1,
F
i
g
.2
8
3 ~[示している Szent-Péter 産のものは forma I
I
Iと IVとの中間型
であるか, または formaI
Vの針状部を太く描きすぎたものであろう。目 下
2
) Py
xi
l
l
aは海 E
主化石
王t
部であるが,仙台および宮減県下には海 E
主性の珪務土 の産地
ご知られていないのであって ,BRUN巴tTEMPEREの論文に仙台とある
は現在来 T
のは青森県 ・岩手県 ・秋田県等の政務土であるらしい。
-1
0-
m
l村 。 珪
m類図説
4
3
(
2
)
Pantocsek が上記の論著 lζ 扱っている産地の材料は 1~2 カ所だけしか筆者
の手許ζ
lなく , その中には不幸にして本種が見当らない。 P氏が扱っている
他の 可及的多くの場所の材料も目 下ハンガリ ーの知人に入手を頼んであるが
灸ハンガリ ー領でなくなった所もあるらしい。
その中 Kは第 2次大戦f
1
5) P
y
x
i
l
l
ad
u
b
i
aGRUNOW,1881.
Pl
.1V
,f
i
g
.9 ~ 1
0
.
GRUNOW,1
8
8
1,VANHEURCK,S
y
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.Di
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.Belg.
,Pl
.LXXX,f
i
g
.7,8
:P.
I
LXXX,b
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s,f
i
g
.1
2(
?);WOLLE,Di
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t.N
.A.
,Pl
.LXV,f
i
g
.2
4
; MOLLER,Diat
.
Prap
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a
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.VI,Li
n
ie5,Fi
g
.6~7 : T
a
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.XXII,L
i
n
i巴 8,Fig.1
8
:Ta
f
.XXV,
L
i
n
i
e7,Fi
g.3
3
:T
a
f
.XXVIII,L
i
n
i
e3,Fi
g.21-22
; CLEVEEULER,Di
a
t
.
Schweden u.Finnl
a
n
d
.(
1
)
,S
.9
3,T
a
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.VI,Fig.n; KANAYA,EoceneDi
a
t
.
14,P.
lV
I
I
I,f
i
g
.1
0;津村
・ 三友,特殊形態珪藻数例 (
I
I)
,p
.8,
Mt.Diabl
o,p.1
Pl
.I
I,f
i
g.2
8.
被殻は円柱状で正面が円く膨出し , その中心が極めて僅か K鈍く突出て
いる。筆者の楳本では直径 2
0
μ である。
本穫は J
u
t
l
a
n
dの Mors産化石珪藻 と して初めに記載され, その後北欧
北米等の数カ所から報告がある。 i
i'f者が図示しているのは Pl
.1V,f
i
g
.9は
J
u
t
l
a
n
d産のもので,自 g.1
0は Not
t
i
ngham(メリ ーランド)産のものである。
1
6) P
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l
l
ab
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l
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i
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aGRUNOW var.a
n
t
i
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i
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.8.
(
emend.)
.
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t
i
q
u
aCLEVE-EuLER,1951,D
i
a
t
.Schwedenu
.Finnland,(
1
),
S
.9
3,Fig.1
67:Taf
.V1,Fi
g.0;P
.b
a
l
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i
c
aGR
UNOW var
.
: VAN HEtJRCK,
S
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.D
i
a
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.Bel
g
.,Pl
.LXXXIII,b
i
s,f
i
g
.4.
1
"
i
主殻は甚だ細長い円柱状で終端は円鈍 [ζ閉じている。活者の標本では乙
の円鈍端の中心附近に極めて 小 さく て不顕著な突起があるが余ほど注意しな
いと気がつかない程度のもので ,本穣の特徴とするほどの乙とではないと思
う。また被殻の ~þ I
C横断的の方向に隔壁らしいものを描いである文献もある
が, CLEVE-EuLERが上記文献の Fi
g
.1
6
7,b1
C示 しているものにはそれが全
くない。筆者の標本 ζ
lもそれらしいものはない。直径 1
5μ。 ζ の珪藻の基
本種 (
P
.b
a
l
t
i
c
aGRUNOW var.b
a
l
t
i
c
a
叫)は殺に微細な点紋があるが
var
.
a
n
t
i
q
u
aI
Cは関口数 1
.
2
5で分解されるような点紋が全くないので区別ができ
る
。
本変種は青森市大柳辺沢 l
主の珪藻土から極めて稀ζ
l検出された。日本で新
- 1
1ー
1長類第 8 巻
4
4
~2 号昭和 35 年 8 月
記録である 。
Summary
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Aomori
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0. Cladogramma c
1
1
12. Pte
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Pte
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. 1・ ・Oyanabezawa
,Aomori C
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i,Kinc
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l
aamericanaGRUNOWforma1
1
1
.(Oyanabezawa,AomoriC
l
ly)
6. Pyxil
i
l
l
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7
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)
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n俳 7百 GRUNOW.(Mors
,Ji
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1
1
12
. Pte
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,J
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l
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a
l
l
aGRUNOW長. (Oyanabezawa
,Aomori City
)
1
4
. Pte
F
i
g
. 1-2
3
) 基本種 (
変種などに対して )そのものを示すのに, v
ar
.t
yplcaまたは var
.genuina
と書 く方式があり, v
ar
.t
Y
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i
c
aや v
ar
.g印刷叩としてあるものはどの場合でも基
,
本種そのものを示すのか と思うと , 実 際 には別の変種 で あ る こ と も あ る よ う で あ
名と同ーの単認を 1
1
t:いて且つ命名者名を :
F
かないで魁くと t
y
p
i
c
aや
る。最近は在E
genuina の }a床を示すようになって来ている由である。
l
.
ζ の方式がどの程度公認
普及され てい る の か 知 ら な い が, 乙 ζ ではその意味で用 いた乙 とをことわっ て飽
く(小倉秘教授の御教示に よ、
る
)
。
- 1
2-
津村 : 珪 滋 頚 図 説
4
5
(
2
)
11
勺不--1
P
l
. l
lI
.
- 1
3
12
46
説 類 第 8巻 第 2号 昭 和 3
5年 8月
8
pp-4
1
1
'
.
一
一一
一
P
一
1
. IV.
J
- 1
4ー
時間 ・山
コンブ芸員にお生する勤勉物について
(
1
I)
コンプ類に着生する動植物につい て
時回
全
・
+
日 ・山
47
(
n)
俊--~"I';
]
. TOKlDA & T
.YAMA: On organisms growi
ng
on,
1
te Lami
nari
al
e
sp
l
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t
s(
I
I)
1
1
. コンブ目 植物 に着生する海藻
(
1) 円本沿岸及び その附近 ζ
l 産するコシブ目各種に着生する海藻は今日
2種が知られている。
まで に次に列挙する 3
その内訳は,
緑 藻 3属 3種,褐
2種,紅 藻 1
5属 1
7種 で ある。
藻 8属 1
A. 緑 藻
Chloro
phyceae
1
. Ul
v
αp
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t
u
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αKJELLM.'¥N アナアオサ
11
,1
9
5
8年 9月採集)。
マコシ プの棄に着生する(函館七重浜 :1
ホソメコ
ップの 葉 [
ζ 着 生 (忍路 :山,1
9
5
8下
"
'1
0月採集)。
2
. Spongomorph
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αCOLLlNSvar
.t
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n
u
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sYAMADA ホソモ
ツレグサ
キクイ V コンプの楽部 l
と着生山>>(千鳥ー 山 田町。
3
. Stru
v
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u
l
αKUTZING
ア ジトクメの葉 ζ
l着生品目
提
卦 (三宅島 :瀬 1
1
1
"
)
0
B. 褐 藻
Phaeop
hyceae
4. E
c
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i
f
o
r
m
i
sNAGAI ツムガタジ才ミド ロ (新称)
キ クイ
νコシ プの茎!と渚生(千島 :永井 U)。 ゴ ジプ属の禁 ζ
l 着生(厚岸 :
山 田 ・田中勺。
5
. Ectoc
αr
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n
s
i
sYAMADA巴tTANAKA エ ゾ V オミドロ
コッ プ属の茎と板!と f
:
.
r生 ****ι(厚 岸 ・山田 ・田中 3
3
)
。
6
. Ecto
c
a叩 ussp.
νオ ミ ドロ属の一種
リ i/~ コソプの禁 IC 着生(礼文鳥
ι
品 北大水産学部。
山 十勝広尾町立野塚中学校。
持品
楽部に着生する乙とは 山田博士より私信で教示 さる。
ミ昨春号令
栄町に着生してい たと思うと瀬川 l
博士の私信にあった o
すす~-x.* 持
otf~ニ 音I1 位については問中隠士 It:.私信で教示さる。
- 1
5ー
48
i~~
類第 8 巻第 2 号
l白羽1 35 年 8 月
7
. Streblonem
α e
vαgαtumSETCHELL et GAIWNER プヤ ド Y ミコ
rロ(新称)
コ シプ属の子袈班の p
araphysesの間ζ
l生 ずる(厚岸 :山 田 ・田中 3
3
)
0
8. Compsonem
αs
ecundumSETCHELLetGARDNER
f.t
ermin
αl
eSETCH.etGARDN.
コ ジブ属の茎, ホソパワカメの茎に着生する:悶(J享岸 :111 回 ・ 田 cl~ 3
3
)
。
9
. Myrionem
αc
orunn
αeSAUVAGEAU
チガイソ の 葉ζ
l着生(室蘭 :黒 木 1
2)
。
1
0
. M
.
l
Jrionemα obscurumSETCH.etGARDN.
ホソメ コ シブの葉(忍路 :山, 1
95
8年 9
1
1月採集)。
1
1
. Acrothrixpαc
i
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αOKAMURAetYAMADA
f.p
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αINAGAKI ニ セモヅク
ツ
ノ
レ モの 体 l
乙着生 (
手J
I具 :山 田 勺
(和具 ,伊 予 :岡村 1
9
), (陸前, 陸中 :
4)
, (網走,ク トロ, 主 的,忍 路,三戸I
T,志摩,'
U1予 : 稲 垣 内, (樺太, 忍
高 松2
路,)
享j
字 :時 四25)0
1
1a. Acrothrixpαc
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c
αf.c
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αINAGAKI フト ニ セモヅタ
ツ
ノ
レ モ の休に着生(三河 :稲 垣1
1
2
. pα
,
p
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uromo(YENDO)INAGAKIf
.kuromoINAGAKI
ク ロモ
i
Eζ
I 着生町長(和具 i
i
'
*.稲垣な
アラメの 3
1
3. Litosiphony
e
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eYAMADAetNAKAMURA コブ ノヒグ
コップ 属の葉に着生(室蘭 :山田 3
2
),(
厚 岸 ー山田 ・田 中 九
1
4
. Lαmin
αr
i
α
,αn
gust
αtαKJELLMAN ミツイ νコンブ(幼体)
ミツイ
νコ γ ブ の 禁 の 縁 や 表 面 l
と 点 々 と 密 生 す る (E
I
高 三 石 .長 谷川
由雄氏採集の 1
謀本による。 4,
5月 頃 の古 い葉 l
ζ見られる v 拾
っ。
1
5. Lαminari
αjαp
onic
αARESCHOUG マコ シブ(幼体)
チガイソ の茎に密生する(渡島尾札部村:時四 ・
大 岩町
。
c
.紅藻
Rhodophyceae
羽生音1位については田中同士 l
乙私信で教示さる。
怜 三 亙県和 l
具E
Eアラメの楽而の 上
, 中,下部に着生するこ とを稲厄隠士より 私信で
教示さる。
州 ;ι 長谷 川 l主Ill1~ .福 原英司 ,北水誠月報 1
3(
1
0
),434(
1
9
5
6
) 参照。
持
- 16-
時国 ・山
・
コン ブ ~i に着生する動縞物 について
(
1
I
)
49
1
6
. GoniotrichumA
l
s
i
d
i
i(ZANARDlNI)H O W E ペニ ミドロ
ツ
ノ
レ モの 体 に 着 生 (
樺太:時間 2。
5
,
)
1
7
. Acroch
αe
tiumD
a
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i
i(DILLW Y N)NλGELI
カ デ メ の 葉ζ
l 着工生マー(葉山 :中村 16 R
h
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o
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i(DILLW.)
DREW と し
て)。
1
8
. Acroch
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tiumSαl
l
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eBORGESEN
カデメの菜花 着 生 (葉 山
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nSan
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ti-Thoma
e(B ORG.)
1
6
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N AKAMURA と して)
1
9
. Rhododermispαrαs
i
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αBATTERS コプノハナ
チ乙/マゴヘイコジブ,チ乙/マネコアる/コシ ブ,エナ ガワカメ , キクイ
ν
コ ップ等の 根と 茎 に着 生 (
千j
品:永井 1
5
)
。
2
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. Euthor
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sα (RUPRECHT)J
.AGARDH ユヲソラ
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端 9)0
アナメ の根に 着 生(色 丹 島 :)
2
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nFOSLIE ミヤペオコジ
ζ着 生 (
室開 :岡村 1
9
),(
青森県 :近江 1
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コンブ属 の根 [
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escumFOSLIE ヒラ 方 コジ
ζ着生(相模 :遠 藤 35 岡村 19)0
カデメ の根 l
2
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pusGmelini(GRUNOW)TOKIDAetMASAKl エ ゾ トサカ
リジリゴンブ, オニ ワカメ , キクイ
νゴ ジ ブ 等 の 根 に 着 生 ( 千 島 :永
ド
井1
5E
rythro
ρhyllumGme
l
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n
i(GRUN.)YENDOと して )
。
2
4
. Antith
αmnions
p
. ヨツガナネ属の一種
:
tニ ワカメの根 t
ζ着生(千島 :永井 15)0
2
5
. P
l
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p
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nKobαuαs
l
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iOKAMURA クスダマ
キクイ
νコシプ の棋に 若 生(得撫島 :岡村日。)
2
6
. N旬 p
t
i
l
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α αs
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s(TuRNER)KYLIN カタワペ ニヒ 《
ノ
ヒメ コシ プ, オニ ワカメ , ブゥチョクワカメ ,キ クワジ コ ンブ等の j
授に
着生(千島 :永井 15 P
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5
)
。
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MONTAGNE) KYLIN
パネグナ
持主E
商n
:
.着生する乙とを中村同士か ら夜、信で教示さる。
- 1
7-
キヨ1/ペ ニヤ
E
主 類 第 8巻 第 2号 │
昭
和3
5年 8月
5
0
オニワカメ の 茎ζ
l着生(千島 :永井勺;ー
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エゴノリ の 一 品 種 (
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0)
ホソメコ シブの葉ζ
l着生(忍路 :1
11
,1
958年 8-11月 採集)。
コシブ 属の
7
)
0
葉 に 着 生 (北 海 道 丙 岸 :中村 1
3
0. Polysiphoniajαponic
αHARVEY キブリ イト グナ
と着生(函館七重浜 :山, 1
9
5
8年 9月採集)。ホソメ ゴシ ブ
マコシブ の 葉 l
の葉に着生(忍路 :L
L
I
,1
9
5
8i~~ 8
1
1月採集)。 コ シブ属の葉ζ
I着 生 (北 海 道 各
地,千島,樺太 :瀬 木 2
2
)
0(居住太 :時間 2
5
)
。
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コ シプ属 の 茎 に 着生(樺太 :時間吋。
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A MOUROUX マギレソゾ
ホソ メゴシブの葉ζ
l着生(忍路 :山, 1
9
5
8年 9-1
0月 採集)。
(
2
) 日本近海ζ
l産する コ シブ回植物の種類別 I
C,着 生 す る 海 藻 を ま とめ
てみると次の通りである。
1
. Lαr
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i
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葉)
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ρ
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コノハノリ科にはな お得撫 μで主寝袋されたキクイ ν コンブ (
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α-holdfast コン ブ属の根
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Myrione
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) 世界に産するゴシブ目組物ζ
l着 生 す る 海 藻 に つ い て は , 文 献 5
0余
訴 を 参 照 し,日本近海のものを加えた目録を英文で別 に 発表する予定である。
若生海藻の種類数は合計 1
1
6属 2
5
9種 , その内訳は ,藍 藻 1属 1種 ,緑 藻 1
6
属2
3程 , 褐 藻 3
5属 1
0
8種, 紅 藻 6
4属 1
2
7腫である 。 又 , コ シブ目 2
2属 の
'
*
1
で.
活生する淘誌の属が一番多いのは コ γ ブ 属 で 合 計 9
5属 の 海 部 の J
苦生
が 記 録 さ れてい る。次は チガイソ 属で 2
3属, その次はツノレモ属で 2
0属 の 海
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藻 の 着 生 が 知 ら れ, ζ れζ
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]東 京 (
1
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)
)
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モ科 (
岡 村金太郎,日本泌類名設第 2版 3
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本邦産 Dratan
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s~とみられる
異常形態に つ い て
秋
I
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eDra
本 邦 に お け る Draparna
l
dio
ρs
i
sa
l
がnaSMlTH & KLYVER の 産 地 に つ
い て は, 最 近 山 岸 (
1959)
町 {
ζ よる , 北 海 道旭 川 お よ び 中 湧 別 , な ら び に 新 潟
恭
J
S
L
根大学支f!f!学部 l
l
:物学教室
- 21ー
務 類 第 8巻 第 2号 昭 和 3
5年 8月
54
県新井の各地点からの採集により , ζ れまでの産地北泌道積丹美国を加え ,
4地点を数えるに至った。また筆者 (
1
96
0
)
は, ζ れらの材料の中 K少数例認
守ζ
l人為的水系区である水田のよう な,
められた分校について ,環境要因 ,4
l起凶する異常的な現象による
水温変化のいちぢるしい , また 止水的な条件ζ
一方乙のような)j'~常分校にともなって現われる副次的な
ものと推祭しため。
他 の形態上の異'
者型, さらに一般的な形質の変異性についての観祭を行なっ
たが,本藻の形態ならびに生態上の属性を扱ううえの一資料として , ζ ζ に
その結果を報告したい。
A. 主軸ζ
lみられる長細胞と短細胞の配列については ,各地の材料ともほぼ
規則的であるが, 筆者もすでに指摘したようにペ
不規則性が各地方産の材料に認められる。
成長の段階による多少の
各々の細胞の大きさについ ては
(
Fi
g.
1;
A.
)にみられるような変異のはばがみられる。図中 MXは主 4lJ細胞
のはばの平均値
M Y,は短細胞の長さの平均値 , M Y2 は長細胞の長さの平
均値を示す (
F
i
g
.1;C 参照)
。 乙れらの変異のなかでも Y2 は短めて分散 し
B
30ト
25"
1
20ト
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I
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胞の大きさ
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A. 知期n
胞 Y" 長調1
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泡
.
1 Y,および主i
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51
1
.
3
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,
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のはば X に み ら れ る 変 異
B.f
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s の 大 き tZ,と構成制J
I
泡列数 22と の 相 関 ( 闘 に つ い て
三 一一
は
- 22-
C参照)
秋山
本
邦
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1
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s
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sにみられる奥常形態について
5
5
た状態を示し てい るが, とのこ とは, 明らかに主執h
における介在的な成長に
よるものであり ,みかけ 上 の短細胞から長細胞への成長過程にあるものの存
在に起因している。しかし, 乙乙 l
乙現われた変災のはばは ,いずれも SMlT H
& K LYVER(
1
9
2
9)の原記載 η ともよく一致しているし, また分校を有する点
s.i
n
d
i
caよりも 小 さく ,その変異の状態も ?
O
I
述続である九
で問題となる D
ととろで ζ れらの形世の中に現われてきた異常型についてみると ,
a) 短細胞 のはばがせまし
ζ
のために藻体の一部 1
<
:くびれを生ずるもの
がみられた (
F
i
g
.I
I;1
)
。 多くの場合, とれより起出する f
a
s
c
i
c
u
l
e
s の細
胞は ,他の部分よりよく発達しているのが認められる。しかし後述する主
乾
l
i
の分校との関迎性は認め難い。
b) 短細胞の配:9I
J
上の異常としては , いわゆるみかけ上の短細胞のj)]続と
は異なった , いずれも f
as
ci
c
u
l
e
sを起 出する真の短細胞の辿統的に配列す
る場合が認められた (
F
i
g
s
.n;
2,3)
。とれらは ,旭川およひ‘中 i
努別産の材料
とのみ認められ,その 出現の頻度は極めて少 く数例を数うるにすぎない.
中l
B
. 本種の f
a
s
c
i
c
u
l
e
s1
<
:ついては ,
極めて特徴的な 2~ 3 又状のフォ ー ク状
分校, および c
uneiform; くさび状の細胞により構成されていることは ,筆
へ
者の積丹産の材料の観察結果 {ζ も報告したり・
この点 K 関しては , 各地の
材料とも , よく一致しているの であるが, f
a
s
c
i
c
u
l
e
s全体の大きさ (
F
i
g
.1;
C,Z
I
) についてみると可成大きな変異のはばがみられる。 乙の乙とは , ひと
つには f
a
s
c
i
cu
l
e
sの発生の諸段階のものが混在しているというととにも原因
するものであろうが, 一方において , その縦配列細胞数 Z,(
F
i
g
.1;C
.)をみ
ると ,発生初期のもの では,むしろとれに対応する f
a
s
c
i
c
u
l
esの長さ分の変
異のはばが小 さく , ある程度完成されたものでは ,かえって変異のはばが大
きくなっているのが認められる (
Fi
g.1;B)
.
。乙のことは ,極めて興味深い現
象であり ,f
a
s
c
i
cu
le
sの形成が, 細胞の分裂期と二次的な細胞そのものの成
長期との複合によるものである乙とを示している。なほ乙のような一般的な
形質から , はなれた異常型としては ,
a) 旭川産の材料の r
tK, f
a
s
c
i
c
u
l
e
sの先端部 {
ζ , 二次的な 小形の f
a
s
c
iFig.I
I;5
.1
0 しかし , このよ うな
c
u
l巴S が 形 成 さ れ た 例 が 認 め ら れ た (
a
c
c
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s
s
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r
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as
c
i
c
u
le
s がさらに成長して, 主軸細胞と相同の形態をもった
分校 となる
ζ
とは認められていない。
b) 先端部にみられる毛様突起については,原記載にみられるような ,比
-2
3ー
5
6
E挺類
~S 巻第 2 号
i昭和 35 年 8 月
6
10
II
じぷ二己L50W
F
i
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. Drapan
l
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sにみられる異常形態
1
.短剣 j
胸部にみられるくぴれ 2-3
.知細胞の異常配列 4,7 成長 l
交の
契る f
as
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c
u
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s 5.a
c
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s
s
o
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c
u
le
s 6,9
,11
.異常分校の形成過程
S,1
0
.仮綴の起出と異常分校
- 2
4-
秋山
本邦 i
WDraρa
l
・/
la
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sに み ら れ る 災 1
i
I形 態 に つ い て
5
7
較的細く無色の 1-2細胞より成るものに対して ,幾分太く短い細胞が 3-6
個連続してできた毛機突起が認められたが,特 ζ
l大きな忠義をもつものと
は三考えられない。
C
. 仮根については
S MlTH
&I
<
LYVER の原記載にもみられるように, 極め
て稀であ り,桔丹産の材料では認めることができなかった が,旭川産の材料
では比較的多数例を認め得た。乙れらはいずれ も,主軸の短細胞に起因する
a
s
c
i
c
u
l
e
sと相同のものと考えられる (
F
i
g
.I
I;8
.
)
.
。
ものであり , 発生的には f
:
:
:
:,長細胞より起出したものも一例を認めたが, 乙の場合も , ま
また例外的 H
l細胞の中央部から起出がみられている。 乙
た短細胞から起 出す る場合も共 ζ
のととは
SMITH &
IuYVERη の指摘せる本属の属性のひとつとして ,特!と
Dra
ρarnaldia属における f
a
s
c
i
c
u
l
e
sおよび仮根の起出部位の細胞内におけ
l 興味深い。
る極性分化と比較する時,誠 ζ
D
.
主軸における分校については ,現在の資料から考えると , 1
)
出現頻度の
)いずれも極めて人為的な , しかも水田というような温度変化の
低いこと, 2
)
大きい ,農薬などの影響の受け易い j上水的な条件下 にのみみられること , 3
同時に他の形質上の呉 1
常型が出現している乙と , などから特異な環境条件下
l ついてみると
に生じた ,崎形的なものと推察され得る。乙れらの異常分校 ζ
発生的 Kは, f
a
s
c
i
c
u
l
e
sの二次的な u
n
l
i
m
i
t
e
dgrowth によるものであり ,
乙の点 Ds.i
n
d
i
c
a における分校と同様の要因によっている九
乙の発生の
ongmとなるのは ,f
a
s
c
i
c
u
l
e
sの b
a
s
a
lc
e
l
l
sであり , 乙れ の二次的な分裂に
より ,主軸と同様の長 ・短細胞の交互配列をもった分校が形成され,さらに
二次的な f
a
s
c
i
c
u
l
e
sの発生したものが認められた (
F
i
g
s
.I
I;6,9,ll
.
,
) 従っ
て二次的に派生する分校は ,短細胞部にのみ起り ,主軸!と対して ,対生ない
F
i
g
.I
I;1
0
.)
。またとのような分校部 {
ζ は仮
しは輪生する結果が認められる (
根の形成が,比較的多い傾向が認められた。
本藻を含む Cha
e
t
o
ρho
r
a
c
e
a
e特ζ
l Cha
e
t
o
ρho
問 。e族 に所属する藻類の
大部分は ,その分類上の属性の大部分が,藻体の v
e
g
e
t
a
t
ives
t
r
u
c
t
u
r
eを基礎
として扱われている。
ζ
のととは
FOREST,
H
.S
.(
1
9
5
6
)
'
川ζ よれば,
環境条件
の差により , 乙れらの属性が可成りはば広い変異性をあらわし得るものであ
り, 乙のことは , 乙れら のE
菜類の分類上の重要な問題点のひとつとして考え
1
9
5
8)
6
)ζ
1 よれば ,本邦庄の C
l
o
n
i
o
ρhora
おくべき乙とを指摘している。深瀬 (
が,その環土克条件の差 {
ζ より ,S
l
i
g
e
o
c
l
o
n
i
u
m型および Dra
ρarnaldia型の
- 25-
藻 類 第 8巻 策 2号
58
昭和 3
5年 8月
二つの生態型を示す こと を報告し ているの は興味深い。
とこ ろで D
s
.a
l
p
i
n
aについ ては, 比較的近年 ζ
l 至るま で typ巴 l
o
cal
i
t
y
からのみ知られていたものであり , 少なく とも今日我 々の知る typeの全属
性 につい ては, 限られ た環境条件下 にみられる材料から抽 出 されたもの で あ
主の材料が,比較的広範な条件下 に産 出 されたもの であり
る
。 乙の点,本邦 j
その中に現われた変異性および異常型は ,本種の属性分析の上にも意義があ
るもの と思われる。
校聞を いただ いた 恩
おわりに,常日頃御指導を いただき , また本稿の街l
師山 田幸男教授に深く感謝の志を表わす。
また始終多くの御教示と御 力添をいただいている神戸大学広瀬弘幸教授
に深く感謝の立を表わす。
また貴重な材 料を各Jl恵与い ただいた東京教育大学 山岸高旺氏 l
と深く感謝
の意を表わす。
Resum
長
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)・北海道積丹半品産 Dmpar
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F; 真正紅五点類の比較形態発生学的研究
真正紅藻類、の比較形態発生学的研究
I エナ νダジアとケブカダグア の胞子発生経
篠 原 千 種 沖 ・猪 野 俊 平 州
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1
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sYAMADA
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i
l
l
o
s
aHARV.
真正紅2
菜類の J包子の発生学的研究は多くの学者 K よって行なわれている
が, 中 で も OLTMANNS(
1
9
0
4
) が胞子発生様式 を deraufrechte Typus と
Solentypus と Halbkugeltypusの三つに分類し , KYLIN(
1917)が 糸 状 型,盤
状 型, 直立型の三つ ζ
l 分け ,猪里子 (
1
947
)が直接糸状型, 間 接 糸 状 型 ,二 原 細
胞型 ,
四原納胞主~ ,
テ γ グサ型 ,直 接盤状型 ,
立 裂 の 九 つ の 型ζ
l分類している。
ζ
間接盤状型 ,
直立型,
吸盤 直
の発生様式はほとんどすべての科にわた
って研究されているが, イギス目 のダ グア科 l
ζ関しては , DERICK(
1
8
9
9
)の
Dasyae
l
e
gans と TOBLER(
1
90
3)の D
.sp と KU.
L
IAN(
1
9
1
4)の D.a
rbusl産 す る も の に つ い て は 全 く 報 告 が
c
u
l
aについての報告があるのみで 本 邦 ζ
3
無い。そこで著者らは瀬戸内海の出飽諸島 l
ζJ
主するエナジダジアとウプカダ
ζ恒温室が設置されたの
ジアの 2種について研究した。丁度渋川臨海実験所 [
で ζ れ を利 用 す る と 胞 子 の発生は割合順調に進んだ。乙乙にその結果を報告
する。
材料と方法
ζ
の研究 l
C::用いた材料は , エナジダジア Dasyas
e
s
s
i
l
i
sYAMADA とク
プカダジア Dasyav
i
l
l
o
saHARV.の 2種で , エ ナ νダジアの果胞子は 1959
年 7月 1
7F
Iと 8月 131
1,c::,四分胞子は 6月 6 日と 7月 1
71と 8月 13円 f
e,
ケプカダジアの采胞子は 8月 1
3日K,四分胞子は 6刀 2
21
:
1と 8月 7日と 8
月 13日l
e瀬 戸 内 海 の i
主的諸島で , それぞれ成熟した胞子をつけている株を
l溶 過 海
選ん で採集した。採集後ただちにそれらを泌過海水でよく洗い,次 ζ
吟文部省科学研究!
J
!
l
.,課 題 番 号 407125
岡山大学E自学部先物学教宅地物形態学研究業績 NO.74
玉野臨海実験所業績 NO.6<
1
日
岡山大学理学部生物学教室
- 2
7ー
6
0
百 品 類 第 8巻 第 2号
"
日和 3
5下
" 8月
7
]
(を満した大型容器に浮べ,その器底ζ
lはスライドグラスを敷いておく。そ
5Cの恒温室に放置する。
して ζ の容器を 2
0
24時間ぐらい経過する と,放出
された胞子は沈下して ,器底のス ライド グラス ζ
l附着する .と の スライドグ
ラス を別の独過海水を満した 小型容器 l
ζ移して培養を行なった。培養液 とし
て泌過海水を用い , 栄養塩類は加えなかった。
Il包子 が 発穿して 3 ~5 日経過
したとき に,胞子発生体 の附渚した スライドグ ラスの中 , その 半ばを理学部
生物学教室の実験室に持ち帰って培養を続けた。乙の │
時は流しに 水道水で、プ
ーノレを作 り,温度の調節を 行なった。
観 察
1
. エナ Vダ ジ ア
Dasyas
e
s
s
i
l
i
sYAMADA
a
) 果胞子の発生
来胞子は直径約 4
2
μ の球形細胞で ,きれいな紫紅色
を呈し ,紅色の色紫体は中央に濃く集まり ,胞子の周辺部ζ
l至るにしたがっ
g
.1
.a)
。果胞子は母体離脱後 2
4
1
時間ぐらい で発生を始め
て散在してい る (
Fi
胞子細胞 の一端より突起が始まり (
Fi
g 1.bJ
, 間もなく突 出部と胞子細胞と
目
の聞に隔壁ができ ,そ ζ
l
ζ 色ヨ'
Jイ
本
の 少ない仮根細胞を形成する (
Fi
g
.1
.c
)
。
4日日頃から , 仮 根をやI
t
r
ました発生体の上方 l
と突 出が起り (
Fi
g
.1
.d)
, やが
てそ の基部に隔壁が横走して生長点が決定される (
F
i
g
.1
.e,f
)
。 仮根細胞と
頂端細胞は 更に分裂を繰り返して伸長する。またもとの 胞子細胞も 分裂し て
2あるいは 3細胞になる (
F
i
g
.1
.g,h,i
,j
)
o1
8日を経過した 胞子では, 1
l
j
,
長し
て 1条の細胞からなる仮根の先端部に小さい仮根が校わかれしてきて (
F
i
g
.
1
.,
)
1 3
2日を経過したものでは二つの生長点がやや長し て く る の が 見 ら れ た
(
Fi
g.1
.m)
。また異常的 1
[,発生が相当進んだ個体に生長点の決定されないも
のが見られた (
Fi
g
.1
.1
)
。時には仮根を 2本もつ発生休も見られた (
F
i
g
.1
.k)
ら
b) 阻分胞子の発生 四分胞子は直径約 3
3
μ の球形細胞で ,紫紅色を呈
し核は細胞 の中央に位 置し ,その周縁に色素体が多く集まっている (
F
i
g
.2
.a
)
。
4時間ぐらい経過すると先ず下方へ伸び、始
発生様式は 果胞子と全 く同様で ,2
F
i
g
.2
.b)
, 次に胞子細胞の中央より下のと
め (
ζ
ろを第一分割壁が横走し ,
F
i
g
.2.c)
。 間もなく胞子細胞は仮根仮)
1とは反対の方
下方に 仮根を決定する (
肢 によって仕切られて生長点が決定され,胞子
向 に膨れ出し , その突起は隔 l
F
i
g
.2
.d)
,
細胞は,頂端細胞,休部,仮根の 3部からなる直立発生体とな る (
Fi
g.2
.f
,g,h,j
)
, 18日を
胞子細胞の各部分は更に分裂を繰り返して伸長し (
0位の細胞が縦に辿 なったもの とな る
。
経過したものでは約 2
-2
8ー
同時に仮根の
篠垢1 ・ ~n !1'f : 災iE紅 E
車
窓l
の比l
i
炎形態先生学的研究
6
1
先端部 I
C::小吉い仮;jttが枝分かれする(Fi
g
.2
.
1
)
。 また異常的 [
ζ , 頂端細胞の
決定されないものや (
Fig.2
.e,i
)
,仮根の 2本 伸 び て く る も の が 見 ら れ た
(
Fi
g
.2
.h)
。
f
E
k
Fi
g
.1
.
h
Developmentofc
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3
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)
(335
-2
9-
6
2
言葉努i 第 8巻 第 2号 昭 和 3
5年 8月
2
. ケブカダジア
Dasyav
il
l
o
s
aHARV.
a
) 果胞子の発生
F
i
g
.2
.
放出された 胞子は 直径約 3
9μの球形細胞で,紫紅色を
Developmento
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)
.
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- 3
0ー
6
3
篠原 ・猪野 ・ J~ 正紅 議類の 比 i後形態発生学的研究
呈し ,紅色の色索体が一面 ζ
l 満ち ているが,特 ζ
I 中央の核の周縁 l
ζ多く集 ま
l 至る ζ
l したがっ て少なくなっている (Fi
g
.
3
.乱
り,胞子の周辺部 ζ
発生様
式はエナジダジア の果胞子や四分胞子 と 大体 同 じ で,胞子細胞は母体離脱
後2
4時間ぐらい経過すると発生を始め, 先ず下 方の色素体が散っ て, そと
から突起を出し ,第一分割壁が検走 して仮根細胞 を決定する (
Fig.3
.b)
。 仮
F
U
I 、'Ji'
h
F
i
g
.3
.
Devel
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i
64
類 第 8巻 第 2号│昭和 3
5年 8月
根細胞は更に 1
:
1
1
'
1
びて分裂する (
F
i
g
.3
.c,d,e
)
. 同時に休部細胞も,
その上方
F
i
g.3
.f
,
の色素体が分散して少な くなり , 上に突 出 して生長点を決定する (
g)
。 やがて体部細胞 にも細胞壁が棋に走り ,頂端細胞,体部,仮根からなる
g
F
i
g
. 4. Developme
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0 ・ x268 k: x1
0
0
ー
- 32
篠原 ・猪野 : 真正紅潟類の比較形態発生学的研究
6
5
直立発生体を形成する (
Fi
g.3
.h,i
¥1
8日 を 経 過 し た も の で は , 胞 子 の 各
部の細胞の分イ
じが少 なく , 離 に 連 な っ た 1条の細胞からなる発生体となる
(
F
i
g.
3
.j
)
。
b
) 四分胞子 の 発 生 胞 子 の 直 径 は 約 3
5μの球形細胞で淡い紫紅色 を呈
とある核の周縁!と特ζ
l多 く集
し,果胞子と同じように,紅色の色素体は中央 l
まっている (
Fig.4.a)
。 胞子は母体離脱後 2昼夜して ,下 JHC色素体の少な
F
i
g
.4
.b)
, やがて検走する隔壁で 2分され仮根細胞が決定さ
い突起を出し (
F
i
g
.4.c)
o 仮根細胞は更 l
ζ伸長し分裂する と同時 I
C
:, もとの胞子細胞
れる (
F
i
g
.4.d)
, 生 長 点 が 決 定 さ れ,胞子細胞 の各部の細胞 は
も上に伸び始め (
分裂を繰り返して伸長する (
F
ig.4. 札
15~20 日を経過した胞 子は 1 3 ~14
個の細胞が献に連なった直立発生体となる (
F
i
g
.4
.g,
i
,
j
)
。 また 2
0日を経過
したものでは , 仮根の先端部から 小 さい仮根が枝分かれした (
F
i
g
.4.i
¥更
に5
3日を経過したも のでは,体の各部分の細胞の分化の差が少なく同型細
胞 の迎続 した数珠状 の 発生体とな り,同時に体の側方ζ
l校を伸ばしてくる
(
F
i
g
.4
.k
。
,
) 乙の胞子にも 異常的 !
C生長点の決定されないも の が 見 ら れ た
(
F
i
g
.4.e
,h
。
,
)
考察および結論
エナ
νダジアとケプカダジア の胞子の発生様式は,両者共,
果胞子 の場
合も四分胞子の場合も同じである。すなわち先ず胞子細胞の下端が突出し ,
第一分割壁が横走して 下方に 仮;
f
j
j
l
細胞を決定する。次』ζ仮根の反対側が突 出
して頂端細胞を切り出し ,胞子は頂端細胞
, 体部細胞,仮収細胞 の 3部から
なる直立発生体 となる。やがて体の各部分の細胞はそれぞれ分裂を繰り返 し
て伸長し ,縦
』ζ長く速なった 1条の発生体となり ,後ζ
l仮根の先端部から 小
さい仮根が枝分かれする。以上 のように,乙れら 2種のダジアの胞子発生は ,
TOBLER(
1
9
03)の
Dasyas
p
. と K1山
A N(
1
9
1
4
)の
D.a
r
b
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aについ ての
報告 と全 く 一 致 し , 直立型 (Typuse
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) になる。
DERICK(
1
8
9
9
)が
Da
s
yae
l
e
gansで観察したように仮根の先
端が吸盤状 Kなるものは見られない。しかし発生過程において,細胞が縦に
連なっ て 1条の直立発生体になると 乙ろは DERICKの観察ともよく一致し て
乙は多少原的なもの と,少 し複雑化 したも のがある とい う
い る。ま た直立型 l
ことを猪野 (
1
947)が記述し ているが, 乙の種のダグアは原的直立型ζ
l近いも
の と思われる。
- 3
3ー
66
税 類 第 B巻 第 2号 昭 和 3
5年 8月
Summary
e
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S
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l
i
sYAMADん.and D. v
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引用文献
1
)DERICK,C. 恥1
.(
1
8
9
9
)
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4
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6
3. 2
) 猪野俊平 (
19
4
7
):海藻の発生,北│後館 . 3
)猪 野俊
平 (
1
9
4
8
) 真正紅藻類の発生学的研究の進歩 2 生物学の進歩, 1
9
32
3
9. 4
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人工海水による“アサクサノリ け培 養
についてのこ三の知見
寺本賢一郎 :
1. 木 下 祝 郎 *
K
.TERAMOTOand S
.KINOSHIでA: Someobs
er
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r
“アサクサノ!J"の生長に当つては光線 ・水温 ・海水の栄養分などと共
1959a)はノ
に海水 の水質が重大な影響を有し , 例えば,最近,須藤 ・梅林 (
C::阻害的な海水の存在を報告している。 しかし海水の水質と生長と
リの生長 l
の直接的関係については未解決の問題が多く , その究明の一 手段として人工
海水による培養試験は意義あるものと考えられる。 人工海水でのノ D培養に
1960)の報告がある。著者等は人工
関しては,最近,佐藤等 (1959)及び須藤 (
海水を用いて “
ア サクナノリ " の培養を行ない,人工海水成分と生長との関
と報告する。
係 につい て若干の知見を得たので以下 l
持協和醗酵工業株式会社東京研究所
- 3
4ー
寺本 ・木下
人工海水による “アサクサノリ"培養についての二三の知見
6
7
実験方法
実験ζ
l用いたノリは , 神奈川県 富岡漁場で 12月初旬 ζ
l採取されたもの
である。 乙の単胞子発芽体及び 1cm'ζ
f切った業体片 につき 培養試験を行な
った。
0mlf
C1cm
'の葉体片 7枚または発芽体の着生したク レモナ糸
培養液 2
条 6cmを浮遊させ て, 40ml容試験管ζ
l入れ MONOD 式振湿器(毎分 30回
振盗)で 1-3週間培養した。
培養期間中 ,光は白色盛光灯 l
とより 6,
0001ux,
水 温 は 13~15 0C とし,培 養液 は毎 日更新した 。
生長 の度合 は, 発芽体約 20個体についての平均細胞数或は葉体片 7枚
につ いて の平均莱面積を算 出して 表わ した。
基本培養液 としては 次の二種類を使用した。
人工海水 A: MCCLENDON人工海水 に EDTAと微量金属及び、窒素諒,燐酸
.026, 塩素畳 19.
6%
0, pH7
.
8
源を 配合したも ので下記組成を有し , 比重 l
である。
Na
C
l
2
8
.
3 g
A
1
C
I3.
6
H,
O
2
.
6 mg
MgSO,
.
7H,
O
7
.
0
LiN03
0
.
1
4
MgC
l
,.
6
H,
O
5.
1
H3PO,(
8
5
%
)
0
.
2
4
.
2
H,
O
Ca
C
I,
2.
4
NH,
OH
0
.
0
6
KCI
7
4
0 mg
(
NH
みSO,
2
4
NaHC03
2
1
0
NaN03
1
6
1
0
Na
Br
8
0
Na,
HPO,
.
12
H,
O
H3B03
6
0
C
h
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la
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edt
ra
c
eme
t
a
ls 1
Nas
i
l
i
ca
t
e
3.
8
ml
l
H,
O
l等 (
1957)の記載に準拠し,その 1ml
Chelatedtracemetalsは PROVASOL
は下記組成を有する 。
Na
,
EDT
A.2
H,
O
2mg
Na
,
MoO,
.
2
H,
O
・
,7H,
O
ZnSO
1
CoSO,
.7H
,
O
3
MnSO,
・
nH,
O
3
0
0T
CuSO
,
・
5H,
O
0.
5
Fe
S
O
.
.7
H,
O
5
0
5
0
人工海水 B: 人工海水 A の組成から Na,
EDTAを除外 したもの。
上記培養液の作成に は主として J
I
S1級規格の試薬を用いた。
- 35-
T
6
8
談 類 第 8巻 第 2号 昭 和 35年 B月
実験結果及び考察
1
. 幼芽の生長について
胞子発芽体を人工海水 A 及 び そ の 各 成 分 を 夫 々 除 外 し た 培 養 液 に 浮 遊
させ 3週間培養した結果を第 l表 に示す。
人工海水 A の構成成分 I~J ,
KCl,CaC1
aCl,Mg
+
+,H3B03,AIC13,
2,N
L山 03, NaBrは夫々必須度が高く , 乙れらの除外により生長しないか或は
4-8細胞に達するのみで消失する。
SO;は欠之の場合生長が 2
5% に低下し,過剰の存在では 1
4細胞に達した
pH7
.
2)では生長は 23% に低下した。
のち消失した。 NaHC03 除外の培養液 (
ζ生長停滞?と若干の個体数減少を招くが
珪酸塩除外の培養液では,初期 l
後期に至って著しく生長述度を増す。とれは珪藻繁殖が極度ζ
l抑制され幼芽
の栄養摂取に際し珪藻との競合が少ない乙とに由来すると 三
考えられる。なお
培養 に使用するガラス容器が珪酸供給鹿になると の報告 (
McLACHLAN,
1
9
5
9
)
もあ るが,良質のガラス容器を使用す る限 り珪酸溶出は僅小ζ
l止るようである。
第 1表
培
養
“
ア サクサノリ"幼:5:1'の生長と人工海水成分との関係
被
人工海水 A
II-NaCI
gS0" MgCl2
/
ノMgSO,
*
グー乱-1
幼芽細胞数
培
を
主
持
主
LiN03
1
3
2
.
5
O
O
グー
×
II-NaBr
×
Trac
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ノノー
DTA
ノ
ア ,E
×
11-
32.
9
幼芽細胞数
×
II-MgCI2
×
II-EDTA
O
II-CaCI
2
I
I-ZnSO,
×
II-KCl
O
O
II-MnSO,
×
II-H3B03
×
II-FeSO
,
×
I
I-N
a2MoO,
X
II-COSO,
×
CuSO,
×
削
II-N
aHC03
II-Nas
i
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I
I-A1
CI
3
31
.
1
1
8
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2
×
グー
MgCl2・
6H20 添加公 1
0.
7g
j
l とする
MgSO
・
,7H20 添加;
泣 1
3
.
0g
j
l とする
O 生長せず
× 生長したのち消失
-.~
y
“
〉
を
微量 金 属を除外した培養液では ,
幼~:は細胞内容の減少及び細胞の 小型 化
を示し 30細胞に達した後消失した。
微量金属の個々の元索は何れも必須で
- 36ー
寺本 ・木下
人工海水による“ア サクサノリ"応義につ いてのこ三の知見
6
9
ある。また,幼芽 f
(対する微量金属の供給はキレ ー ト化合物として行なわれ
る必要があり ,EDTAを除外した培養液では生長が認められない。
微量金属は試薬不純物として培養液中に多呈混入の可能性が考えられ,
例えば人工海水 A 中に見込まれる 不純物の Fe畳は最高
4
50r
/
lで あ る の に
と して添加する Fe量は 1
1r
/
ll
ζ過ぎない。 し か し 微量金属添加
対し FeSO,
の効果が顕著なと乙ろから ,不純物混入量は僅少に J
二るものと推察される。
2
. 葉体の生長について
1cm2 の葉体片を人工海水 A 及びその各成分を夫々除外した培養液 K浮
l示す。
遊させ 1週間培養した結果を第 2表ζ
人工海水 A の構成成分 中, EDTAはその作用が幼芽と葉体で著しく相
1
7A除外 の培養液では業体は人工海水 A での 1
違し , EDF
5
9% に相当する生
長を行ない ,また EDTA及び微量金属除外の培養液でも人工海水 A の 1
5
9%
1
9
5
9b)は,天然海水でのノリ
に相当する良好な生長を示す。なお須藤 ・
梅林 (
l際 し幼芽では微量金属 と EDTAの供給を 必要とするが業体ではその
培養ζ
除外が好結果を示すと報じている。
第 2表
培
養
“アサクサノリ"業体の生長と人工潟水成分との関係
液
A
II-Na s
i
l
i
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a
t
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ノ
ア ーA
I
C
l3
人工海水
養
液
1
.3
6c
m2
II-NaBr
1
.8
8
Tr
ac
eme
t
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l
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グー
1
1 ,
EDTA
2
.
1
4
1
.4
0
I
I-LiN03
X
培
│業体の大きさ│
1
1-
II-EDTA
│莱体の大きさ
2
.
2
0cm2
X
2
.1
4
2
.
1
6
槌色し崩壊
l使用した葉体には赤腐れ病発生を認めたが EDTA除外
またとの 実験ζ
の培養液及び微量金属と EDTA除 外 の 培 養 液 に 限 り 発 生 が 皆 無 で あ り ,
との病瑳発生がキレ ート 化合物の存在と密接な関係を有する様 l
乙思われる 。
EDTA除外の培養液, 即ち人工海水 B を基本培養液として同様の実験
を行なった結果を第 3表に示す。
C
I, M g++, H3B03, NaHCO"を夫々
人工海水 B よ り KCI,CaC1
2,Na
除外した場合, 葉体は
2~5
日聞に槌色崩壊した。 SO ;= は欠乏によっても生
長に影響しないが過剰の存在では生長がやや低下する。
珪酸塩,AICI3,NaBrを夫々除外した場合は業体の生長がむしろ促進さ
- 37-
7
0
*
;
' 類 第 8巻 第 2号
第 3表
培
養
昭和 3
5年 8月
“アサクサノリ"莱体の生長と人工海水成分との関係
液
人工海水 B
│莱休の大きき
2.
0
2c
mz
培
1
1
1
.
/1一
副
養
液
│楽体の大きさ
C
I3
2
.
05cmz
/
/-N
aCl
×
/
/
-LiN03
/MgSO" MgClz
×
/
ノー
Na
Bl'
2
.
3
6
2.
0
1
2.
0
0
/
/-ZnSO
,
2
.
57
/-MgC
lz
'
I
.
'
*
1
.8
9
/
/
MnSO
,
2
.
3
7
x
ふ1
9S0,
*
H
SO
,
×××
/-CaCI
2
/KCl
/H3B03
//-NaH
C03
グ
-Nas
l
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c
a
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//F巴
1
.9
9
/
/Na
zMoO,
1
.8
0
/
/-CoSO
,
2
.
2
0
/
/
CuSO,
2
.
2
6
2.
12
1
一
MgCl
z・6
Hz
O 添加盆 1
0.
7g
/lとする
MgSO,
・
7H20 添加l
丞 1
3.
0g
/lとする
× 槌色し崩壊
れる。
微量金属のうち Zn, M n,CO,Cuは, その除外によっ て業体生長が人
工 海水 B での 110~130 % に増大し色調も良好である。 Fe 或は Mo を除外し
た培養液では生長がやや低下 すると共に色調が淡くなり ,と れらは葉体 ζ
l対
して或程度必要であると考えられる。
本実験から ,幼芽と葉体とにおける無機栄養上の相違が推察される。即
ち,
幼~~では 人工 y(j]: 7j(
A 構成成分の全てを必要 とするのに対 し
,
体長 lcm
以上の葉体では少量元素 (
Br,Al,S
i,L
i)及び微量金属の多く (
Zn,M n,CO,
Cu)が欠乏する場合に生長が一層促進される傾向が窺われる。また糸状体は
幼芽 と問機に 人工潟水 Aで良く生長する 。 糸状体と幼芽及び諜体での斯様な
無機栄養上の相違が, ノリのタネ場及び育成場の海水の水質と符合するなら
ば極めて興味深い問題であるが, ノ リの品種なども関連するため速断は 出来
なし
、
要 約
“アサクサノリ"の生長に好適な 人工培養液組成について検討を行 なった。
得られた
結果を要約する と次 の辺 りである。
1
. “アサクサノリ"特にその幼芽(体長約 l
Om m以下)は , MCCLE
NDON人工潟水
-3
8-
7
1
久内 ・ 海 滋 商 務
t
cNa2
EDTAでキレ ー トした微 ;
1
2
1
金属 (
2
n,Mn,F
,
巴 Mo,Co,Cu)及び無機窒素 ・:燐酸
源を配合した 人工培養液で良好に生長す る 乙とを認め た。
2
. 他方, “アサク サ ノリ " の楽体 (
体長約 l
Om m以上)は, Na
2EDTA,微量金属
(
2
n,Mn,Co,Cu)及 び 少量元素 (
Br
,Al,S
i,L
i)が欠乏した 人工培養液で更に急速に生
長することを認めた。
Summary
A
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(
Br
,Al,S
i,L
i)
引用文献
PROVASOLI,L
.,MCLAUG
HLlN,]
.]
.A
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c
l DROOP,M. R
.(
1
95
7) “The c
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.(
1
95
9
):“
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c
r
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b
i
ol
ogy5,9-1
5. 須藤俊造 ・
梅林僑 (
1
9
5
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a):
“ノリの芽いたみに関する研究ー
I
. ノリに 有害な 海水のそF
在ヘ 昭和 3
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講演. 須藤俊造 ・梅林僑 (
1
95
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):
“ アサクサノリの培養について ー
I
.生長の速さ と pH
ヘ
昭和 34年日本水産学会年会講演. 佐藤美和 ・
佐藤孜Ji
5
f.
松本文夫 ・
伊藤啓二 (
1
959
):“人工
海水によるノリの培養試験におけるこ三の知見 昭和 3
4年日本水産学会年会講演 須藤
1
96
0
) “アサクサノリの室 内地養" 昭和 35年日 本水産学会年会講演
俊造 (
海
高
藻
久
内
蕩
清孝
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l Ch07ldruse
l
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u
sHOLMES
岡 村 金 太郎 先 生 の 著,趣 味 か ら 見 た 海 藻 と 人 生 (
大正
1
1年 ,1
9
2
2
)と い え
ば 今で は準 古 典 も の に な り , 戦 後 で は お い そ れ と 入 手 困 難 に な って い る。 書
名 だ け 引 用 して も 役 に た た な い か ら , 繁 雑 で は あ る が, そ の
一一3
9-
1
2
7頁 か ら 次 の
7
2
部 類 第 8巻
文章を転写する。
2
h
・2号
H
自
手f
l35~下 8 月
r
ツノマタ
の兄弟分で コト ヂツノマタと
料ζ
lも
云うのがある。之は絢l
するが,又黒豆腐と云って上
総房州辺では之を溶かして凝
めて色の黒い寒天のようなも
のを作って ,自昔醤油や砂糖を
かけて食用 l
とするので,特ζ
l
之をカ イ ソヲと云う処から , カイ ソク苅麓とも云う別名があって ,飯沼苅蕩
と云ふ名物になって居る。
」 と ζ ろで,筆者が出会った例によると ,今なお乙
, 千葉県 山武郡松尾iU
J
ー
から 九十九旦沿岸を
の風習が ζ の地方にの乙ってい て
経て銚子市にわたり , 毎年暮から正月にかけ御節(おせち)料理としている。
私が実見したものは, その中に ニ ンジンやゴポクをこまかく切ったものが混
入 してあった。と乙ろにより , 乙れに海苔や l
佐
官i
l
をふりかけ ,醤油を注いで
郷 土料理としている。原料の乾品はカ イ ソヲと呼ばれる コト ヂツノマタでと
の供給地は銚子だとの乙とである。同じような乙とが遠藤吉三郎氏の海産
植物学(明治
4
4年 ,1
9
1
1
)に書いてあるのみなら ず, 乙の }jが 出版年代は 古
いが, 岡村氏の海藻と人生の方が書きか たが興味深いのでこれを引用した。
さて乙の名称のカイソクは引用文 l
ともある通り ,コト デツノマタの乙の地方
での名称であるから , それが, そのまま乙の食品の名となったところで不合
理ではない。つぎはカインワという名であ るが, 乙れをただ房総地方の方言
だとしておけばそれまでだが, もし好奇心 l
とかられて, その意味を考える と
2
:
である。 利根川図志
妄想がお乙ってくる。江戸時代の発禁の書,赤松宗 Eの3
J とあり ,大 百
の銚子名物の項には「海藻鈎蕩(世人飯沼乙んにゃくという )
科事典で殖回三郎氏も海深苅弱 という名を採録している。乙れは , きはめて
常識的であるが, 日本藻類名録:や日本海藻誌や牧野植物図鑑のように,コト
デツノマタという特定のものの方言として用いられたとすれば, いささかお
かしいの で
, 妄想は更 に妄悲(
を生み,その結果コデツケをしてみたくもなる。
l は,お説一応うけたまはりおくという程皮のものが決
およそ名称の語原考ζ
して少なくなく,
ツグてみる。
ζ れから私のいうことも , その類であろうがとにかくコヂ
きて本草綱目 28巻鹿角莱のと乙ろをみると , その戸籍しらべ
は別 とし て 「土人采曝貨為錨」という匂がある。以 下海錨 (;γ~) という語だ
-4
0
時 国 : コンブの種類鍛別に役立つ呈色反応について
7
3
けに焦点を合せて考え てみる と
, どうにか コヂツケの資料 ζ
l なる。邦訳本草
英三
綱 自の訳者は「海錨!
と して うり出す」と直訳しているし ,寺島良安の倭 i
才図会は本草網 目の原文をそのまま転用しているが, 乙れから海錯が何であ
るかを知る乙とはできない。乙の諮は普通の字書 ζ
l はみえないが, 中│語版の
存日大辞典や諸橋 !
W
&
.次氏の大漢和字典などには収載されてあ
辞源や匹文社の 2
ζ 出ているよしで ,時
る。 これらを通してみると ,すで に五経のような古典 [
代 により意味もまちまちであるが,だいたい広く海産物をいうらしく , した
がって海藻とか海草とかと同じ乙とらしい。と
ζ
ろで広大和本草(宝暦 5年,
1
7
55)ζ
1は海物異名記という本を引用して「一名鹿角采問 中海錯云」とある。
ζ
の場合には海鉛i
は中国東南部で鹿角采という特定のものを呼ぶ名として用
い られるという意味になるから,総称名が特定のものの名になったのかもし
れない。そうして ,倭渓三才図会は江戸期 ζ
l は広く普及していたから , その
l 航した人たちにより , もち
えいきようによってか, また は
, たまたま彼地 ζ
とまれたために房ー
総の方言になったか. あるいは , そんなに コデックなくと
も, ただ海藻というのが方言としてとりあげられたものかも知れない。もう
一つの飯沼苅藷の場合の飯沼とはなんであろうか? おそらく地名であろう。
というのは原料の供給地が銚子であり , 岡市 ζ
l は飯沼町があり , それが利根
川図志巻 6の「飯沼観世音,飯沼山円福寺」とも関係ある村名か字名で,か
つてそ乙で乙れが作られたととに沿源するものではなかろうかと思われるか
C接したときの感じからであろうが
らである。また苅蕩というのは乙の食品 i
l似ていて , 乙
たべたときの歯あたり具合は , オゴで作ったオ ゴ餅かクズ餅 ζ
んにゃくのような弾力がない。とにかく昔の風習の残りでなつかしい。また
上総の日 向 では醤油を加えな いで, また野菜もいれないで ,甘味を加えてク
ズ餅同様白色のものにつくる という。これは製品が前述のものとちがうが,
別のものではなく調製方法が違うだけである。
一 41ー
7
4
務
類 第 8巻
第 2号 昭 和:
135年 8月
コンブの種類鑑別に役立つ墨色反応について
l
時
田
部品
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川 wn
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d by ]ENSEN and HAUG (
1
9
52
)
1957年 3月 6日の夜お そ くオ スロ ー市内 のタ ー ミナノレ に着く と出迎 えて
ζ 荷物
下 さっ たのは Dr.SUNDENEであっ た。その案 内で HotelNobelの一室 [
を置くとすぐ話 は研究 の ζ とになっ た。 コシ プ科の単為発生と 交配の実験を
してい る話をする とびっくり した顔 を して, 自分も同じ 研究 を してい るとの
乙と。翌日 研究所を訪れて コシブ の発生研究 の美事な写真を た くさん 見せて
いただいた。 その ときコシブ属の 或 る種類花見られる呈色反応 の話 もあっ た
が詳 しく は聞 かな いま ま, いつ か忘れて しまっ てい た
。 とこ ろが翌年発表さ
aminariad
i
g
i
t
a
t
aの品種聞 の交配 に関する論文 1) の別刷を贈られた
れた L
ので読んでみ ると, この呈色反応、
にも一寸触れ, 乙の反応 につ いて Norway
語で書かれ た JENSEN& HAUG(
1952)
2
)の論文 を引用 してい るの で,その要旨
を知らせて ほ しいと依 1
現状を 出 した。 する と乙の 手紙を T
.
ENSEN氏 に廻送し
I居 られる JENSEN 氏から 英文で したた
て くれ た らしく, 今 は Trondheimζ
11
(
.
筆者の 手 もとに届いた ので, 乙とに紹介したい と
めた要 旨が去 る 7月 41
思う 次第 である。
“
Laminariac
l
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n
iのアノレカリ抽 出液は H
i
'
えてお くと褐色 になるが,
L
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aの同様 の拙出液は 永い 間無色 のままか, 僅 かに黄色 を呈 する に
.c
l
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o
n
iの抽 出液中 lζ ブェノ ーノ
レ化合物
すぎない。 ζ の褐色は おそ らく L
が存在する為と 思われ るの で次の 試薬で 反応を検した。
5g
1
. ベ ンチ ヂ ン (
ben
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話i
.i駿 (
2
5%)
~5
ml
9
70ml
水
2 辺硝 殴 ソー タ (
NaN02) 1
0% 水 溶 液
田
ζ
の両液 の等畳を使用 直前 l
ζ 混合する 。
乙の試薬で処理す ると L
.c
l
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o
n
i は直 ち に 濃 赤 色 を 呈 す る が, L
.
義 北 海道大学水践学部
- 42ー
7
5
時間 : コンブの種類鍛別に役立つ墨色反応に ついて
digitaiaは しばらくたっても僅かに黄褐色になるだけである。新鮮な藻体を
.cloustoniでは直ちに赤 く染まる
ナイフで引掻いて 試薬を注ぐと切り 口が L
.digitaiaではしばらくしてからただかすかに色が着くだけである "
。
が, L
以上の呈色反応の化学変化 について北大水産学部の斎藤恒行教授にお尋
ねしたところ ,次のように教示を得た。
山
dinの構造式は
H
,
N
< ) -ONH20
とれにぬ N02~ 作用させる
と diazoniumcompoundが作られる 。 乙のものは一般に phenol類と反応し
て呈色反応を現わす。 従って上記試薬による コシプの呈色反応は ,コ シブの
含有する phenoliccompound によるもの主思われるが, どのような性格の
phenol類であるかは不明である。
乙の呈色反応は一例で示せば次のような 化学変化によって行なわれる。
とれと似た化学変化
が コシ プを上記試薬で処
理した場合にも起るので
あろうと考えられる。問
題はこの赤色反応を起す
<
)
N
H+HN0 +HCQ = ~'\.. ~ 'N
+2
H,
O
。;rN+COHO-C m/¥+
2
a
川
て
2
叫践活鮫
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仰 nd¥ 九z
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水
HC
Q
厄袈
phenoliccompoundが コシプの種類によって果して どの程度に含有量が異な
l生育地の条件,藻イ本の老若,或は材料採集の時期等によっ
るのか,或は単ζ
て含有量に変動があるのか,種類によっ ていつも一定している性質なのか,
という点であって 今後の研究にまた ねばならない。邦産の コンブ類の中で,
この呈色反応が種類の鑑別 K役立つ場合があるかどうか,興味ある問題であ
ると思 う
。
尚, ]ENSEN氏らは Norway沿岸 ζ
l産する褐藻の一連の種類について乙
の呈色反応を研究中で, その結果は近く英文で発表の予定である由 ,手紙の
終りに記されている。
とのノj
、
文を草するに当り ,上記各氏の御厚意』ζ深く感謝の意を表する。
文 献
1
)SUNDENE,O
.(
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miBergv.
,8
.
- 43ー
~\類第 8 巻第 2 号昭和 35 年 8 月
76
千葉大学文理学部銚子臨海研究分室
銚子犬│決岬燈台の商南,大漁節で名高
い外川港に程近い犬若海岸に銚子市で海洋
研究所を建て,
1坪の
第一期工事として 2
悶和 3
1年 3月 に峻工した c 近い
研究室が l
9坪の研究
将来に第二期工事が着手 され,3
室と宿舎ができ,
計 60坪の研究所になる
筈である。将来は千葉大学に寄贈されると
とが確約 され ているが ,一応,現在は千葉
大学文理学部で銚子臨海研究分室として儲
0坪の実験室
用,雇員 1名をおいて使用している。建坪 21坪のブロック平屋O!,中には 1
2
.
5坪の小研究室, 2 . 5 坪の宿 直室がある。
f也 ~泥水ポンプ小屋 (0 . 5 坪)が 11討属 し ている。
学生 1
0名位の実習には好適である。目下宿舎がないので学生実習には徒歩で 25分かかる
犬吠のユース ホステルを利用しているが ,2・3名で長期の研究 をしたい λは宿直室 に泊っ
点であるが,岩礁が多く,海務は可成り笠富で,
て自炊すればよい。 銚子は波が荒いのが聖f
千葉大学では下回の千原光磁氏の指耳主ですでに 2回の海談実習を行なったが,
1
3
0余磁の
#ïJ'dflを採集し ている。犬吠州l は 7 -;1 モの分布の ~ýgl浪であり,またウノレシグサ,ヒパマタ , エ
ゾイシゲ等の寒海性のものが打ち上げられた記録があり, al
gal日or
a と してはおもしろい
0
',千葉大文理学部事務長宛,銚子│柑近
所であると思う。使用申し込みは,千葉市小仲台/1
J,千葉大臨海研究分室,高木仁平宛。向案 内
の材料 ・状況の問い合わせは,銚子市犬若II!
のパンフ レットが あり ます。
(西田誠)
新著紹介
Br
uno SCI
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0DM.Ve
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avF
is
che
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巴n
a
ブルノ ー・シュスニ ヒ若 :原 生 植 物 の ハ ン ド ・ ブ ッ ク 第 2巻,生物学,医学およ
絞形態学的 および生物学的記述,挿図 880,1
144資
,
び段学の人々のた めの ,下等植物の比 i
8;
1切判, クロス装 l
協, 1
960年発行,発行所グスターフ ・フィシ+ー,価絡 1
3
7
.
5 ドイツ
7)
レ
ク
。
との著書は,ス タップ
(
ST
A
P
P
)博士が機能的,動的形態学の観点から記述した原生植
物学の大著であると紹介しているように,有名なフリッテュの“務類の構造と生殖"をし
のぐ,独乙諮の大冊で,菌類と務類の比較発生形態学および係官学の総合記述書である。
一
-44-
7
7
新道:紹介
第一撃はキネトーム (
Kinetom) で, 特に中心{本の j
!
;
'
l
i造や運動性各種胞子の繊毛およ
び鞭毛の構造やでき方を比1
I
変記載し,最近の電子顕微鋭的研究を多く紹介し,中には我国
の佐藤正ーの率勅藻の精虫の写真も載っている。
第二主主はコンドリオーム (
Chondriom)の形態と椛巡で, 我 国 の 篠 原 の My
cobac
-
t
e
r
i
u
r
r
t のミトコンドリアの写真も引用されている。
第三章は色素体 (
P
la
s
tidom)の記述で, タオヤギソウやアサクサノリの色素体の写真
も見られ,フンク (FUNK)や 自身の研究が多三盛られ,更にウオ Jレケン (
WOLKEN
) の電
巴ピ レノイド (
Pyrenoi
c
l)については ,古典
子顕微鋭的多 くの仕事が紹介されている。更 t
的な研究の他に,自身の研究を多く加えて解明してお
第四主主は空胞 (
Vacuom)で
,
9
.
,限点の構造にも論及している。
第五章は Y ロプラズマ , 第六章は 原生植物の外膜構造
の紹介で, 特にハ Jレダ Jレ (
HALDAL
)の Syr
a
c
o
s
ρ
,hae
r
aの電子顕微鏡写真は見事なもので
ある。細胞膜の構造では奥野春雄の研究も引用されている。
第七撃は細胞の形態発生で,先 ず生長の数値的解明から高分子佑 学的説明も行ない,
更に細胞の j
曽加,分裂,接合と論及している。
第八主主は無性生殖で,先ず ~i 類および菌類のゴニディア (Gonidi a) について詳述し ,
更に菌類の子誕 および担子の各種胞子につい て各論的に述べ,
務類の胞子ではドリュ ー
(
DREW) の細胞学的研究も引用している。最後にバクテリ アの ものについて述べている。
特にシオグサの
X.
y性染色体のオリジナルの研究も発表 している 。
また山田と神田のア
オノリの研究も紹介されており,故阿部広五郎,江本議数, 広瀬弘幸,猪野俊平,草野,
西林長朗等の研究が引用 され ている。
第九主
主は*養生殖および繁殖で,先ず菌類から述べ,務類に及んでいる。
第十主
主は有性生殖で s 先ず謀類, あとで菌類の説明をしている。 山田と斎藤のヒトエ
グサの図も出ている。力 サ ノ リ 属 , イ ワ ズ タ 属 <)レ属などの自身の調Jl飽学的研究も発表
している。 また阿部のウ Jレングサ属 ,有¥1聞のコンブ悶, 山内繁雄 のフークス属,
国技 v~t の
アカモク,千原光雄の緑藻,広江と猪野の市ンタワラ同,猪野と広江のヒジキ属,猪野と
西林のワ カメ属 ,松市I
ーと権 j
燥の Pe
z
i
z
a, 三宅と国校のアオサ j
兎
,
西林のコンブ属,岡
部作ーの アカモク , E
E
I
原正人のスギモク腐についての研究など,日本泌類学会々員の多く
の仕事が,調I
1大も らさず紹介 され ており ,著者の文献に対する正確さと熱意に最大の敬意
が表 される。
(猪野俊平と西林長朗
- 45ー
岡山大学理学部生物学教室)
i
昭和 3
5年 8月
部 類 第 8巻 第 2号
78
寸・
4 一品
-
事
録
会員移動
(
/
1
日
和:
13
5年 4月 1日より 8月 1
5日まで)
新 入 会
(
5名)
8月 1
5日現在会員 数
住所 変更
328名
(
9名)
本 会 廿 員 内 藤 詳 三 氏 は 去 る 4月 1
2日逝去され まし た。乙
ζ に謹
しんで哀悼の
なを表します。
日本秘類学会
- 4
6-
投
稿
規
定
会員諸君から大体次の事柄を御含みの上投稿を期待します。
1
. 藻 類i
乞関する小論文(和文),綜説,論文抄録,雑録等。
2
. 原 稿掲 載 の取捨,掲i
般の順序,体裁及 び校正は役員会 l
乞一任のと と
。
3. 別刷の費用は著者負担と する。但し小論文,綜説,総合抄録に限りその 50部分
の費用は会にて負担する。
4
. 小 論 文, 綜説,総合抄録は 400字詰原稿用紙 1
2枚位迄 ,其他 は同上 6枚位迄を
限度とし図版等のスペースは此の内に含まれる 。
z:.限り.欧文E
耳目及ぴ本文半頁以内の欧文摘要を付する乙と。欧文
向小論文,綜説 I
は成る可く,英,独語を用うる乙と。
5. 原稿は平仮名混り,
5
1
立Aとしなるべく 4
0
0字詰原稿用紙を用うる乙と。
向学会に関する通信ー
は,札幌市北大理学部組物学教室 内本 会 庶 務, 会計叉は編集幹
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z:.注意の乙と 。
昭 和 35 年 度 役 員
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5年 8 月 2
0日 印 刷
昭和 3
沢本弁
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幸義俊
幹
集
回
村藤橋
長
:
z
:
s
:
編
山中須舟
A
男
輝
造
説 往
{中泌
さ
幹
人
与志雄
編集策発行 者
中
村
義
輝
書簡 i
i
l高官:if
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t植i
i
!大 串 理 患 部 諮 革 研 究 所
昭和 3
5年 8 月 2
5日 発行
印
J
i
l
U 者
山 中
キ
ヨ
札蹴 H
i~t 三仰 !E 七丁目三四二岳地
不許 複製
発
行
所
日本藻類学会
札幌 市 北 i
klC.大駅周停罰l
櫨羽原教富内
、
費時替 1
1倫
I3308
¥

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